食品安全情報blog過去記事

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論文

  • 研究が化粧品のマイクロビーズ禁止を支持

Study demonstrates potential support for ban on microbeads in cosmetics
10-Nov-2016
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-11/uop-sdp111016.php
Plymouth大学の研究で入手しやすい化粧品にマイクロプラスチックが入っていることに関する態度を調べた。一部の人は知っていたが多くの人はマイクロビーズが入っていることに驚き、それは不自然、不必要、インチキ(fake)と記述している。Marine Pollution Bulletinに発表。

  • 排出量が低下するとまぐろの水銀も減る

Mirroring a drop in emissions, mercury in tuna also declines
10-Nov-2016
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-11/acs-mad111016.php
Environmental Science & Technologyに発表された研究によると企業が水銀の排出量を減らしたのと一致して一部の魚の水銀濃度が減っている。
世界的には水銀排出量は増加し続けているが北米では1990年から2007年の間に年2.8%減っている。同時期に北大西洋の水の水銀も年4.3%減っている。これが魚に影響しているかどうか調べるためにStony Brook大学の研究者らが2004年から2012年に捕まえた約1300の大西洋クロマグロの組織を集めて分析した。8年で魚の水銀濃度は平均19%減っていた。

Hazardous chemicals discovered in flavored e-cigarette vapor
10-Nov-2016
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-11/dri-hcd110816.php
Environmental Science & Technology (ES&T)に発表された新しい研究によると各種アルデヒド類が検出されている

  • 妊娠女性の鉄濃度の高さは妊娠糖尿病のリスク増加と関連し、鉄サプリメントを摂る助言に疑問を提示する

Higher iron levels are associated with an increased risk of gestational diabetes in pregnant women, raising questions about iron supplementation recommendations
10-Nov-2016
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-11/d-hil110916.php
Diabetologiaに発表された米国の研究。妊娠第二期のヘプシジンとフェリチンが上位25%濃度の人はその後の妊娠糖尿病発症リスクが、最低濃度25%の群に比べて2.5倍増加
なお妊娠中の鉄サプリメントについては米国産科婦人科学会は検査をして不足している場合にのみ使用、WHOとCDCは全ての妊婦に定期使用を薦めている。

  • The Lancet:世界的な子どもの死亡の減少は主に肺炎、下痢、出産時の死亡、マラリア、はしかが減ったから

The Lancet: Global progress on reducing child deaths largely due to fewer cases of pneumonia, diarrhoea, death during birth, malaria and measles
10-Nov-2016
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-11/tl-tlg110916.php
世界の5才以下子どもの死亡に関する最新データ

Possible reason for carcinogenicity of silica dust found
10-Nov-2016
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-11/miop-prf111016.php
Nanoscaleに発表された研究。シリカナノ粒子は通常状態で酸素が多く(Si7O19のように)、磁性があり活性酸素種を含む。このことがシリカダストの毒性の高さと発がん性を説明できるかもしれない。

Cannabinoids induce memory loss through the decrease in energy of the neurons
10-Nov-2016
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-11/uotb-cim111016.php
Natureに発表

  • 奇妙な微生物が嚢胞性線維症患者の間での静かな流行をもたらしているかもしれない

Obscure microbe may be driving a silent epidemic among cystic fibrosis patients
By Kai KupferschmidtNov. 10, 2016 ,
http://www.sciencemag.org/news/2016/11/obscure-microbe-may-be-driving-silent-epidemic-among-cystic-fibrosis-patients
嚢胞性線維症(CF)は突然変異によるもので伝染しない、しかしその重大な合併症Mycobacterium abscessus感染は伝染する。CF患者の5-10%が感染しその数が増加している。この最近はCF患者の気道に蓄積する厚い粘膜の中で生き延び、しばしば致死性である。
これまで科学者は患者がこの微生物を拾うのは無作為だと信じていた−しかし世界中の何百人もの患者の細菌ゲノムを解析したところ、いくつかの危険な系統がCF治療センターから別のセンターへ、国や大陸を超えて拡散している可能性を示唆した。Scienceに発表。