食品安全情報blog過去記事

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論文

  • 先住民のシーフード摂取量は全国平均の15倍

Indigenous seafood consumption 15 times higher per capita than national averages
2-Dec-2016
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-12/nfp-isc112316.php
日本財団NereusプログラムのPLOS ONEに発表された研究
世界の1900以上の先住民コミュニティのデータベースを作ってシーフード摂取量を年210万トンあるいは世界の漁獲量の2%と推定。沿岸の先住民は一人当たり年74kgのシーフードを食べ、世界平均は19kg。

  • 研究が2015年の世界のがんと死亡を推定

Study estimates global cancer cases, deaths in 2015
3-Dec-2016
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2016-12/tjnj-seg120116.php
JAMA Oncologyにオンライン発表されたGlobal Burden of Disease Cancer Collaborationによる新しい報告では、2015年の世界のがんは1750万例、死亡は870万。死因の2番目である。
重要な知見として
・がん症例は2005年から2015年の間に主に人口の加齢により33%増えた
・世界的には生涯のがんになる確率は男性3人に1人、女性4人に1人。
・世界的に最も多いがんは男性は前立腺がんで160万人、がんによる死亡で最も多いのは気管・気管支・肺(TBL)がん。
・女性は乳がんが事例(240万)でも死因でもトップ
小児がん白血病その他新生物、非ホジキンリンパ腫、脳と神経系のがんが多い
(それでもタバコを売るという)

Palytoxin-Containing Aquarium Soft Corals as an Emerging Sanitary Problem.
Pelin M, Brovedani V, Sosa S, Tubaro A.
Mar Drugs. 2016 Feb 4;14(2).
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4771986/
最も強力なマリントキシンの一種であるパリトキシンとその類似体はPalythoa ソフト珊瑚、 Ostreopsis渦鞭毛藻, Trichodesmium 藍藻などに発見されている。ヒト暴露で最も懸念されるのはフードチェーンに入ることであるが、近年アクアリウムのソフト珊瑚への吸入、経皮、目の暴露が増加している。そのレビュー。
(毒のある海の生き物は結構いるのに食用として売ってしまう事例も増加傾向と聞いた。市場に出回らない魚を売ることを良いこととして薦めている風潮があるらしい)

Association between Aflatoxin M₁ and Liver Disease in HBV/HCV Infected Persons in Ghana.
Afum C, Cudjoe L, Hills J, Hunt R, Padilla LA, Elmore S, Afriyie A, Opare-Sem O, Phillips T, Jolly PE.
Int J Environ Res Public Health. 2016 Mar 29;13(4):377
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC4847039/
アフラトキシンの毒性についてあまり知らない人が多く教育の必要性がある。
(肝疾患のある人の方が食べものを自分で調理するのではなく配偶者などの家族の女性に作らせている割合が高く、女性達がカビの生えているものを取り除いていない可能性という記述がある。女性蔑視のためまともに教育受けさせていないせいなのか意図的に食べさせているのかわからないけれど。)