食品安全情報blog過去記事

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その他

  • Gates財団の研究はトップジャーナルに発表できない

Natureニュース
Gates Foundation research can’t be published in top journals
Richard Van Noorden 13 January 2017
http://www.nature.com/news/gates-foundation-research-can-t-be-published-in-top-journals-1.21299
Nature とScienceの出版方針がGates財団のオープンアクセス必須方針と衝突する
Bill & Melinda Gates財団の信金提供による研究は、オープンアクセスの方針からNEJMやPNASには発表できない。この方針は2014年に発表されていたが2017年から発効する。
財団の論文は毎年2000-2500報であるがそのうち92%はオープンアクセス方針が合致している雑誌である。話し合いで雑誌がGates財団の論文に特別な配慮をする可能性もある。
ロンドンのWellcome Trustも同様にオープンアクセス方針をもっているが、6ヶ月間の差し止め期間は認めている(Gates財団は認めていない)

  • 医学界で最も正直な男?

The Most Honest Man in Medicine?
Kate Knibbs  Jan 5
https://theringer.com/dr-joseph-mercola-natural-health-website-bc1ac5e6ebc#.s25o3tlnm
Dr. Joseph Mercolaは「ナチュラルヘルス」ウェブサイトと電子商取引帝国に長く君臨してきた。彼は人々を医薬品業界や有害化学物質や貪欲な医者達から守るという。しかし彼のもと同僚や医学の専門家は、彼の方がよほど危険だという
以下Mercolaの嘘について長い記述。Dr. Ozほど有名ではないがネットには多くのファンがいる

  • Nutellaメーカーががんリスクの研究後パーム油について反撃

Nutella maker fights back on palm oil after cancer risk study
Wed Jan 11, 2017
http://mobile.reuters.com/article/idUSKBN14V0MK
欧州当局がパーム油に発がんリスクがあるとしたためパーム油業界が反論で協力している。一部の企業がパーム油排斥をしているためイタリアのお菓子会社Ferreroが防衛のためのNutellaは安全だという広告キャンペーンをはじめた。Nutellaはヘーゼルナッツとチョコレートのスプレッドで朝食でよく使われFerreroの主力商品である。その滑らかなテクスチャーと長持ちする性質はパームオイルによるもので、ひまわり油などの他のものでは性質が変わってしまうという。またパーム油のほうが費用も安い。
5月にEFSAがパーム油は200℃以上で精製すると他の植物油より発がん性の可能性のある汚染物質の生成量が多いと言った。しかしながら消費者に食べるのを止めるようにとは薦めていない。この汚染物質、グリシドールエステルは油脂の精製の際に生じ、2014年以降研究されていた。EFSAは規制を作る力はなく、それは欧州委員会が行う。健康食品安全広報担当Enrico Brivioは、今年末までにはガイダンスを発表するだろうが、パーム油の使用を禁止することはないだろうという。国連機関やFDAも食品中パーム油を禁止していない。
イタリアでは最大のスーパーマーケットチェーンCoopが全ての自主ブランドの製品から「予防的」にパーム油を排除するとして以降この問題が消費者の関心を呼んでいる。イタリア最大のパン類製造業者、Barillaも「パーム油フリー」を表示している。全ての食品企業にパーム油の使用を中止することを呼びかけているイタリアの農業団体Coldirettiとオンライン食品雑誌Il Fatto Alimentareなどの活動家の圧力により小売業者もそれに続いている。
パーム油の天然の赤い色と臭いを中和するため高温で処理されているが、Ferreroは汚染物質を最小化するよう200℃以下と極低圧を組み合わせた工程を使っているという。この工程は高温精製より時間と費用がかかる。しかしおかげでGE濃度は検出困難なレベルまで低減できる。Ferreroは同社のパーム油は管理された温度で加工されているため安全であるとテレビや新聞で広告している。EFSAは低温精製パーム油のリスクの可能性についてはコメントを断った。
欧州でパーム油を使っているのはFerreroだけではなく、UnileverやNestleも使っている製品がある。この2社は汚染物質については監視していてGEは可能な限り低くするよう供給業者と協力しているという。一般向けに防衛活動をしている大企業はFerreroのみである。イタリアでのNutellaの販売は8月末までの12ヶ月で約3%低下しFerreroはそれを一部はライバルによるパームオイルフリー製品の宣伝のためと考えている。消費者の懸念に対応する広告キャンペーンを9月から行い、2016年の最後の4ヶ月のイタリアでのNutellaの販売は4%増加した。世界でのNutellaの販売はEFSAの意見には影響されず年5-6%の増加である。
EFSAの意見はもともとあったパーム油の環境影響への懸念に加わったものである。環境保護団体は森林破壊の原因としてパーム油産業を非難してきた。Ferreroを含むいくつかの企業は持続可能なパーム油であると認証されたものを買っているという。
Ferreroの広告キャンペーンは一部政治問題にもなった。反エスタブリッシュメント5-Star Movementはイタリアの広告規制当局にFerreroの広告が健康と環境について消費者を誤解させるものであるので止めさせるよう依頼した。これについて規制当局はまだ決定していないという。
主にマレーシアとインドネシアの生産者からなるパーム油業界はFerreroが消費者の誤解に対して重要な役割を果たしているという。EFSAの意見はパーム油の輸出には影響はないという。
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20160516#p4
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20160804#p2

Warnings issued to physicians after powerful W-18 drug found in Saskatchewan
January 15, 2017
http://thestarphoenix.com/news/saskatchewan/warnings-issued-to-physicians-after-powerful-w-18-drug-found-in-saskatchewan
ニセのオキシコドン錠剤からW-18が検出された