食品安全情報blog過去記事

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評価

Safety of the proposed amendment of the specifications for microcrystalline cellulose (E 460(i)) as a food additive
EFSA Journal 2017;15(2):4699 [7 pp.]. 16 February 2017
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4699
この食品添加物の溶解性を「水酸化ナトリウム溶液にほとんど溶けない、あるいは溶けない」に改訂するための申請。現在既存のEU仕様は結晶セルロースを「水酸化ナトリウムにわずかに溶ける」と特徴づけている。溶解性検査に使用する水酸化ナトリウム溶液の濃度が適切なJECFA検査法で示されていないため、欧州薬局方に規定された濃度(50 g/L)を用いて検査を行った。サンプル1gを溶かすのに必要な水酸化ナトリウム溶液の量は10,000 mL以上であることが検査で示された。申請者が提案する結晶セルロース(E 460(i))の水溶性に関する使用改訂が安全上の懸念を生じることはないが、溶解性試験に使用する水酸化ナトリウム溶液の濃度はEU仕様で示すべきである。

  • イマゾスルフロンの農薬リスク評価ピアレビュー

Peer review of the pesticide risk assessment of the active substance imazosulfuron
EFSA Journal 2017;15(2):4695 [23 pp.]. 15 February 2017
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4695
情報不足と懸念が確認された。

  • 新規食品としてのプロリン特異性オリゴペプチダーゼの安全性

Safety of proline-specific oligopeptidase as a novel food pursuant to Regulation (EC) No 258/97
EFSA Journal 2017;15(2):4681 [17 pp.]. 15 February 2017
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4681
新規食品成分としてのプロリン特異性オリゴペプチダーゼ(Tolerase® G)は遺伝子組換えクロコウジカビセルフクローン系統で生産したプロリル-オリゴペプチダーゼの酵素製剤である。対象集団は一般の成人である。細菌の復帰突然変異試験とin vitro 染色体異常試験の結果は遺伝毒性を示さなかった。90日間ラット試験で観察された影響は、投与による影響でこれらの動物が高エネルギーを摂取するためである可能性がある。Tolerase® Gの最大使用量を考慮し、成人の体重設定を70kgとした時、日常摂取量は2,746 mg TOS/人あるいは39.2 mg TOS/kg体重(bw) /日に相当する。この値と、過剰にエネルギーを摂取する影響の出るラットの用量との間のマージンはおよそ45である。このマージンに注目すると、意図した使用量でヒトにそのような影響は生じそうもない。新規食品Tolerase® Gは意図した使用量で使用するには安全である。

  • グイマツ(ダフリアカラマツ)由来タキシフォリン豊富な抽出物に関する科学的意見

Scientific Opinion on taxifolin-rich extract from Dahurian Larch (Larix gmelinii)
EFSA Journal 2017;15(2):4682 [16 pp.]. 14 February 2017
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4682
この新規食品(NF)はグイマツの木に由来するタキシフォリン豊富な水-エタノール抽出物で、最低90%のタキシフォリンを含んでいる。タキシフォリン豊富な抽出物は十分に特徴づけられ、組成データと仕様は安全上の懸念を生じない。この新規食品をノンアルコール飲料、ヨーグルト、チョコレート菓子に添加することを目的とする。遺伝毒性の懸念はない。OECD基準に従って行われた亜慢性ラット試験では、検査した最高量(1,500 mg/kg 体重)をNOAELとした。使用予定食品(食品サプリメントの100mgを含む)からの複合摂取(158 mg)の暴露マージン(MOE)は体重70kgの成人に約660となった。青年の体重45kgを考慮し、複合摂取(146 mg)のMOEは約460である。9〜14歳の子供の高いパーセンタイル摂取推定量がないため、10〜17歳の子供の使用予定食品(食品サプリメントを除く)から推定したP97.5摂取量は46 mg/日と考えた。体重設定29.4kg (EFSAの科学委員会が10-14歳の子供のP5体重として提案した(2012年))を考慮し、MOEは約960となった。