食品安全情報blog過去記事

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論文

  • JAMAとJAMA Internal Medicineに発表された5つの研究が男性のテストステロン治療の各種健康への影響を検討

Five studies in JAMA, JAMA Internal Medicine examine effect of testosterone treatment on various health outcomes in men
21-Feb-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-02/tjnj-fsi021617.php
テストステロン濃度が低くてテストステロンを使用した男性の健康帰結について。
冠動脈プラークの増加、記憶や認知機能に影響ない、貧血改善、骨強度増加、心血管アウトカムリスク低下など。各エディトリアル有り

  • 研究が医師の格付けウェブサイトの相当な限界を発見

Study finds significant limitations of physician-rating websites
21-Feb-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-02/tjnj-sfs021617.php
28の商用医師格付けウェブサイトの解析の結果をJAMAに発表。医師を選ぶのに患者がウェブサイトの情報を参考にしているが正確な情報をみつけるのは困難。

  • 先進国の寿命は延びるだろう

Life expectancy set to increase in developed nations
21-Feb-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-02/tl-les022017.php
The Lancetに発表されたImperial College Londonの研究者らによる研究によると先進国の寿命は延び続け、韓国は2030年までに女性の寿命が90を超えるだろうと予測。2030年の予想は韓国女性が最も長く90.8才、フランス88.6才、日本88.4才、英国85.3才、米国83.3才。韓国の伸びが大きくなった理由は経済状態の改善が続く結果。
http://edition.cnn.com/2017/02/21/health/life-expectancy-increase-globally-by-2030/
(韓国の理由は子どもの栄養と高血圧対策に投資、喫煙率が低い、医療へのアクセス。確かに減塩とか日本より対応している。ただ日本の遅れが西洋風の食生活の影響というのは何を見て言ってるのかな。そう言えば!韓国に比べてデータ出してないんだった)

  • 英国政府の子どもの肥満予防計画は「極めて限定的」と専門家が主張

UK government plan to prevent child obesity is 'severely limited,' argue experts
21-Feb-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-02/b-ugp022017.php
BMJに掲載された専門家のチームの主張。英国政府は子どもの健康を世界的に主導する機会を逃しているという。昨年政府が発表した「子どもの肥満:行動計画」が物足りない。

  • Trumpの政策は健康と科学にダメージを与える、とBMJが警告

Trump's policies set to damage health and science, warns The BMJ
21-Feb-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-02/b-tps021717.php
オルタナティブファクト」を好み科学を軽蔑する政治家はTrumpが初めてではないが今回の事態はこれまでとは違ってより心配である、と編集者らが言う

  • 研究がEPADHAオメガ3血中濃度の高さが死亡リスクの減少と関連することを発見

Study finds link between high EPA and DHA omega-3 blood levels and decreased risk of death
21-Feb-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-02/g-sfl022117.php
Journal of Clinical Lipidologyに発表された、1996年に始まったWomen's Health Initiative Memory試験に参加した6500人の65-80才の女性のデータを解析したもの。14.9年のフォローアップ期間の中央値後、28.5%の女性が亡くなっている。喫煙や運動や心疾患既往などの要因を調整した。最低レベルの集団と最高レベルの集団の差は約1gのEPADHAを毎日摂取することに相当し、これは週にサーモン2.5から3切れに相当。
アメリカ人の場合魚食べるの高所得者層だからなぁ・・)

  • 不景気の健康への負の影響はスペインの集団に不均一に分布した

Negative health impact of economic recession unevenly distributed among groups in Spain
21-Feb-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-02/uu-nhi022117.php
2007/2008の景気後退は男性の死亡率の不平等を拡大した。大卒の男性と比べて教育レベルの低い男性の死亡率が増加した。失業と経済的困窮が大きな役割を果たす。

  • 大豆の心臓を守る作用を解明する

Unlocking the heart-protective benefits of soy
21-Feb-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-02/uops-uth022117.php
British Journal of Nutritionに発表された研究のピッツバーグ大学によるプレスリリース。文部科学省科研費。共著者日本人多し。大豆イソフラボンからエクオールを作ることのできる男性の冠動脈石灰化が他のいろいろな要因を調整すると少ないという報告。

  • 解析がライフスタイルの変更は乳がんを予防しないことを示唆

Analysis suggests lifestyle changes may not fend off breast cancer
Feb. 21, 2017
http://www.theglobeandmail.com/life/health-and-fitness/health/analysis-suggests-lifestyle-changes-may-not-fend-off-breast-cancer-recurrence/article34089724/
多くの乳がん患者が再発を抑えるために食事制限などの大きなライフスタイルの変更を行うが、Canadian Medical Association Journalに発表された新しい解析によるとそれらの努力の多くは役にたたないだろう。最もしっかりした根拠があるのは運動と健康体重の維持であった。
著者らは女性達に効果のあるものが何かについての概要を伝えようとした。女性達がネットや友人や家族や、時に医療の専門家からすら膨大な間違った情報を与えられている。「インターネットにはあまりにもゴミが多い。さらに友人や親戚がおばあちゃんの知恵としていろいろ言う。例えば大豆にはエストロゲンが含まれるから食べちゃダメ、抗酸化ビタミンは治療に干渉するから避けるべき、西洋食はやめる、など。しかしこれらにしっかりした根拠はない。著者らはこの概要が乳がんになった女性の役にたつことを期待するが、必ずしも再発を防ぐことができるわけではないと注記する。患者には、自分のライフスタイル変更が適切でなかったから再発したんだと思わせるべきではない。