食品安全情報blog過去記事

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その他

  • 食料品店業界は製品の日付表示についての消費者の混乱を減らすための新しいイニシアチブを開始

Grocery Industry Launches New Initiative to Reduce Consumer Confusion on Product Date Labels
2/15/2017
http://www.gmaonline.org/news-events/newsroom/grocery-industry-launches-new-initiative-to-reduce-consumer-confusion-on-pr/
製品の品質や安全性に関わる包装への表示の用語について基準を採用するように協力する
現在日付表示にはSell By, Use By, Expires On, Best Before, Better if Used By あるいはBest By といった10以上の異なる用語が使われていて消費者の混乱を招いている。
新しい自主基準は、品質についての“BEST If Used By”(賞味期限)と、一部の傷みやすい商品の安全上の懸念となる“USE By”(消費期限)の二種類にする。

  • シドニーのカイロプラクターHance Limboroががんを治すという広告で$27,500の罰金

Sydney chiropractor Hance Limboro fined $27,500 for cancer cure advertisements
February 16 2017
http://www.smh.com.au/nsw/sydney-chiropractor-hance-limboro-fined-27500-for-cancer-cure-advertisements-20170215-gudkpr.html
オンライン広告で「カイロプラクターに定期的に通えばがんが予防できる」と宣伝していた。Hance LimboroはAustralian Health Practitioner Regulation Agency(豪州医療従事者規制機関)が誤解を招く宣伝で起訴した初の事例である。
水曜日の地裁でAlison Viney判事が「健康な人はそんな宣伝はすぐに無視するだろうが、がん患者はそうでないだろう。このようなサイトの標的は慢性的あるいは重い病気のためそのような情報に弱くなっている人たちである」と述べた。

  • 研究者は科学バブルを超えて伝えるべき

Natureエディトリアル
Researchers should reach beyond the science bubble
21 February 2017
http://www.nature.com/news/researchers-should-reach-beyond-the-science-bubble-1.21514
米国や他の国の科学者は、科学の進歩にあまりメリットがないと思っている納税者のニーズや雇用見通しに対応すべきである
週末のAAAS会合で議論された質問の一つが、Donald Trump大統領政権に科学や科学者はどう反応すべきか、である。答えはたくさんあり、政治的活動からより良いコミュニケーションまで−多くが称賛された。しかしこの質問は間違っている。科学者が向き合うべきなのはTrumpではない。彼に投票した人たちに対して、科学に何ができるか、である。
(以下長いので略。難病の子どもを科学者が救う、みたいなステレオタイプはもう通用しない、と。金持ちにしか恩恵がないことでは、嫌々税金払っている人たちを納得させられない)

  • 赤いマグロ:必ずしも生鮮まぐろではない

Red Tuna: Not Always Fresh Tuna
by Berkeley Wellness | February 21, 2017
http://www.berkeleywellness.com/healthy-eating/food-safety/article/red-tuna-not-always-fresh-tuna
まぐろが赤い方がより新鮮か?必ずしもそうではない。まぐろはより赤く見せるために一酸化炭素で処理してあるかもしれない。そのメカニズムは、魚の身にある色素は血流中の酸素と結合すると明るい赤になる。魚が死ぬと空気に触れて酸化して身が褐色になるが一酸化炭素で処理するとずっと明るい赤のままになる。
この工程そのものは安全であるが古い魚を新しく見せるため詐欺的である。ある実験では一酸化炭素処理したまぐろは冷蔵庫で11日経っても明るい赤のままだった。また臭いも少ない。古い魚を食べるとヒスタミンによる食中毒になる可能性がある。FDA一酸化炭素処理した魚にはそう表示することを要求しているが通常そうはなっていないし取り締まりもされていない。EU、カナダ、日本、シンガポールでは禁止されている。
基本:不自然に赤いまぐろはガス処理されている可能性があるが識別するには訓練された目が必要である。魚の売れ行きが良い信頼できる店で買ったり食べたりするように。また全てのまぐろが新鮮だと赤いわけではないことにも注意。

  • ケージフリー卵:必ずしも全てが期待通りではない

Cage-Free Eggs: Not All They're Cracked Up to Be
by Berkeley Wellness | February 21, 2017
http://www.berkeleywellness.com/healthy-eating/food/article/cage-free-eggs-not-all-theyre-cracked-be
Q:卵のカートンに書いてある「ケージフリー」とはどういう意味?
A:米国にケージフリー卵の国の基準は存在しないが、一般的に鶏は籠に入れられていないで歩、羽を広げ、巣を作り、木にとまり、砂浴びする余地があることを意味する。そのためケージフリーは「バタリーケージ」で飼うより人道的だと考えられている。
近年「鳥を解放しよう」運動が盛んになり、ここ10年のうちに100以上の食品企業やスーパーやレストランやホテルチェーンなどがケージフリー卵を使うことを誓うようになっている。ケージフリーの参加社にはPepsiCo, General Mills, ConAgra, Campbell Soup, Burger King, Starbucks, Target, Dunkin’ Donuts, Costco, CVS, Trader Joe’s, Marriott, および Hyattなどがある。
しかしケージフリーであっても通常屋内で飼われていて狭いところにたくさん、そしてつつきあうのを予防するためにくちばしを切るという陰鬱な行為を行っていることに注意が必要である。
基本:ケージフリーはケージで飼うより人道的であるが残酷なことをしていないという意味ではない、と動物愛護協会は強調している。ベストなのは動物福祉認証表示である。動物愛護協会は卵の表示比較を提供している。

  • Andrew Wakefieldの予防接種映画Vaxxedについての専門家の反応

SMC UK
expert reaction to Andrew Wakefield’s film on vaccinations, Vaxxed
February 17, 2017
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-andrew-wakefields-film-on-vaccinations-vaxxed/
Bristol大学小児科教授Adam Finn教授
Whittington Healthの子どもの健康コンサルタントDavid Elliman博士
King’s College London精神医学、心理学、神経科学研究所臨床小児心理学部長Tony Charman教授
20年前の、嘘だとわかっている主張に戻るのは自閉症の子どもや親に何の役にもたたない
(映画自体は随分前にできたものだと思うが英国で何かあったのだろうか)