食品安全情報blog過去記事

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論文

  • エネルギードリンクはアルコールの影響をマスクし怪我のリスクを増やす

Energy drinks mask alcohol's effects, increase injury risk
21-Mar-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-03/joso-edm031517.php
Journal of Studies on Alcohol and Drugsの3月号に発表されたレビュー

  • 限局性前立腺がん男性の治療した場合と治療しない場合の有害影響と生活の質

Adverse effects, quality of life of treatment vs. no treatment for men with localized prostate cancer
21-Mar-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-03/tjnj-aeq031717.php
JAMAに発表された二つの研究が、限局性前立腺がんで治療、観察あるいは能動的観察を選んだ男性の有害影響とQOLを検討している。
一つの研究では2550人(平均年齢64才)の限局性前立腺がん男性で根本的前立腺切除が1523人(60%)、外照射療法598人(24%)、観察429人(17%)で患者の報告によるアウトカムを6、12、36か月後に集めた。前立腺切除は3年後の性的機能の大幅低下や尿失禁と関連したがお腹やホルモン機能、その他QOL指標では意味のある差はなかった。
もう一つの研究では新たに診断された1141人で根本的前立腺切除が469人(41%)、外照射療法249人(22%)、近接照射療法109人(9.6%)、観察314人(28%)を対象に治療後3、12、24ヶ月の調査を行った。観察群に比べて三ヶ月後の性的機能不全や尿失禁などで治療群は悪化していたが24か月後にはほとんどの部分で差はなくなった。

Findings show lack of benefit of prenatal DHA supplementation on IQ in children
21-Mar-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-03/tjnj-fsl031717.php
JAMAに発表された研究によると、RCTの長期フォローアップにより出産前のDHAサプリメントは子どもが7才の時点での利益はないという強力な根拠を発見した。
子どもの神経発達にメリットがあるという根拠はほとんど無いにもかかわらず出産前DHAサプリメントの販売は増加している。南オーストラリア健康医学研究所のMaria Makrides博士らは800mgのDHAまたはプラセボを妊娠後半に毎日使用した女性でのRCTで子どもが18ヶ月の時点で認知、言語、運動発達に差がないことを発見している。4才でもメリットはなく、親の評価による行動や高次機能で負の影響の可能性が示されていた。さらにフォローアップして7才でのIQを調べた。全部で543人の子どもでIQに差はなかった。親の評価による行動や高次機能はDHAサプリメント群で悪かった。エフェクトサイズは小さく神経発達上の診断には差はない。

  • The Lancet Public Health: 世界タバコ規制条約は最初の10年で喫煙率を下げたがまだやくべきことがある

The Lancet Public Health: The global tobacco control treaty has reduced
smoking rates in its first decade, but more work is needed
21-Mar-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-03/tl-tlp032117.php
タバコ規制枠組み条約が2005年に発効して以来、世界中で進歩があったがまだ重要な需要削減対策が完全に実施されていない。
(日本はこの分野では劣等生)

  • パスタを調理する最良の方法は?(動画)

What's the best way to cook pasta? (video)
21-Mar-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-03/acs-wtb032117.php
ACSの動画シリーズ。
タンパク質とデンプンの化学反応

  • 低テストステロン治療の広告は売り上げには貢献したが健康には必ずしも利益はない

Ads for low-testosterone treatments benefit sales but not necessarily health
21-Mar-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-03/uoc--afl032117.php
JAMAのエディトリアルでUC Davisの医師が消費者向けの「低テストステロン」キャンペーンをとりあげる
Richard Kravitzがテストステロン欠乏治療のための医薬品の消費者への直接宣伝が、男性のホルモン補充療法の処方を増やしたが彼らの健康を増進してはいないだろうと言う。
2000年頃からホルモン補充療法の広告と処方が増加し不必要な治療につながっている。2000年から2011年の間にテストステロンの使用は少なくとも3倍になった。この治療を受けている男性の多くが診断基準に見合うテストステロン欠乏なのかどうかを調べる適切な検査を受けていない。
同じ号の研究によるとアンドロゲン補充療法のテレビ広告に一回暴露されると100万人あたり14の新しい検査、5つの治療開始、2つの検査無しの治療開始につながる。これは患者が広告に反応し医師が患者に反応することを示唆する。
(日本では消費者への直接広告はテレビ等は禁止なのだけれどネットが無法地帯になっている)

  • 消費者向けテレビ広告はテストステロンの検査、新たな使用、検査無しでの使用が増えることに関連する

Direct-to-consumer TV advertising associated with greater testosterone testing, new use, and use without testing
21-Mar-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-03/tjnj-dta031717.php