食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

その他

  • USDAは新しい動物監視は投稿していない

Scienceニュース
USDA is not posting new animal inspections
By Meredith WadmanMar. 29, 2017
http://www.sciencemag.org/news/2017/03/usda-not-posting-new-animal-inspections
Donald Trump政権は動物実験施設への過去の政府の監視結果を公開しないという決定は覆したようだが、新しい監視結果を公開しないことは別の問題である。2017年第一四半期の報告はたった4つで、2016年同期間は406だった。

  • Trumpは2018年のNIH予算の削減は間接経費からを希望

Trump wants 2018 NIH cut to come from overhead payments
By Jocelyn KaiserMar. 29, 2017
http://www.sciencemag.org/news/2017/03/trump-wants-2018-nih-cut-come-overhead-payments
HHS長官のTom Priceが本日議会に対してNIHの2018年予算の58億ドルの削減は大学や研究機関への間接経費の支払いを止めて研究費はこれまでどおりと説明した。
さらにAHRQをつぶす提案など
(コメント欄に「銃を持ったサル」のようだ、サルを侮辱するな、というやりとりが。消さないんだ)

U.N. biodiversity group confronts cash crunch
By Erik StokstadMar. 29, 2017
http://www.sciencemag.org/news/2017/03/un-biodiversity-group-confronts-cash-crunch
2012年に126の国連加盟国が署名して最初の報告書を発表して幸先の良いスタートを切った生物多様性及び生態系サービスに関する政府間プラットフォーム (IPBES)は、その大志にみあう資金が得られていない。

  • Brexitは8人の研究者の人生をどう変えたか

Natureニュース
How Brexit is changing the lives of eight researchers
Alison Abbott, Ewen Callaway, Daniel Cressey, Elizabeth Gibney & Inga Vesper
29 March 2017
http://www.nature.com/news/how-brexit-is-changing-the-lives-of-eight-researchers-1.21714
投票から今週のArticle 50発動までの月日は科学者にとって大荒れであった−そしておさまる気配はない
英国に留まる、離れる、失業するだろう、よくわからない、など8人それぞれの想い

  • 遺伝子組換え作物には利点がある−アン王女

BBC
Genetically-modified crops have benefits - Princess Anne
22 March 2017
http://www.bbc.com/news/uk-39329933
アン王女は遺伝子組換え作物は食糧供給に重要な利点があり、自分の土地で育てることを受け入れる。BBCラジオ4のFarming Todayで語った。

  • 砂糖の量が多いからと小学生にフルーツジュース禁止

Primary school kids banned from drinking fruit juice over sugar level fears
23 MAR 2017
http://www.dailyrecord.co.uk/news/scottish-news/primary-school-kids-banned-drinking-10076924
保護者からの砂糖の量への恐怖という指摘によりTaysideの全ての小学校でジュース禁止
ランチタイムの飲料にはミルクか水のみが提供される
保護者の一人は、フルーツジュースが禁止されたけれどまだ砂糖の入ったデザートが提供されていると苦情を述べている
(これが概ね歓迎されるのか・・)

  • 政府は子どもの肥満に取り組む重要な機会を失している

英国議会下院特別委員会 保健委員会
Government is missing important opportunities to tackle childhood obesity
27 March 2017
http://www.parliament.uk/business/committees/committees-a-z/commons-select/health-committee/news-parliament-20151/childhood-obesity-follow-up-report-published-16-17/
政府は不健康な食品や飲料の大幅値下げや価格の宣伝の影響によりしっかりと取り組む必要がある、と保健委員会の子どもの肥満についてのフォローアップ報告書がいう。
政府が2016年8月に発表した子どもの肥満対策計画は、砂糖入り飲料に課税することについては歓迎できるがいくつかの重要な対策がとられていないことに非常にがっかりした。そこでこの報告書を発表している。
(例えばサイズの上限を設定、居住地の不健康な食品を提供する店の数を抑制、など)

  • BPAフリー、さあ再び

Science 2.0
BPA-Free, Here We Go Again!
By Steve Hentges | March 28th 2017
http://www.science20.com/steve_hentges/bpafree_here_we_go_again-225002
見出しが目に飛び込んできた「BPA代用品が妊娠に有害な結果をもたらす」。この警鐘を鳴らす見出しは企業の出版物に現れたものだが、科学の話は怖い話の時しか報道しない傾向のある一般メディアにも広く報道された。この記事は中国の研究者らによるBPA代用品としてよく使われているフルオレン-9-ビスフェノール(BHPF)という物質に関連する健康影響を報告したものである。研究者らによると、そしてそれを増幅したメディアによると、今やBHPFがBPAフリーと表示してあるほ乳瓶や水のボトルなどを含む多様なプラスチックに使われている。
しかしメディア報道を見るときは、恐ろしげな見出しだけで済ませてはいけない。あなたが読んだ中身は真に有用なニュースというよりフェイクニュースに近いだろう。理由は、接触しないなら問題はない、それはもしヒトが暴露されたら問題になる可能性があるというだけだから。
BHPFが消費者製品に使われているという根拠は極めて薄弱なことがわかった。しかし研究の欠点にもかかわらず、事実を確認しないメディアは、背景にある二つの事実を明らかにしない。一つ目は研究が示唆しているとおり、安全性のわからない代用品をBPAの代わりに使うのは非生産的である。二つ目はもっと重要なことだが、BPAは市販されている物質の中で最も良く調べられているものの一つでありFDAは「BPAは安全か?」というQ & Aで「イエス」と答えている。もしも科学に聞くならBPAを置き換える必要はない、まして安全性の確認されていないものに。
ではBHPFについて心配すべきか?ノー。あなたは多分接触したことすらないだろう。
もっといい質問は、あなたはBPAを含むものを心配すべきなのかあるいはBPAフリーと表示されているものを心配すべきなのか?選ぶのはあなただが、BPAの安全性は確認されているということを忘れずに。代用品は多分そんなに研究されていない。
以下問題の論文への指摘
Nature Communicationsに発表された論文だが、各種プラスチックボトルに入れた水にBHPFが検出されたとしているが検出限界が0.1 ng/L(0.1 ppt)と極めて低いのにその妥当性を評価したデータが乏しい。BPAの検出限界より2-3桁低く、本当にBHPFを検出しているのか?何らかのコンタミか誤検出である可能性がある
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20170301#p8

  • Pete Evansが彼のフッ素の主張の「根拠」を提供

Pete Evans provides 'evidence' for his fluoride claims
March 30 2017 Sarah Berry
http://www.smh.com.au/lifestyle/health-and-wellbeing/pete-evans-provides-evidence-for-his-fluoride-claims-20170328-gv8naf.html
私は個人的にPete Evansを嫌いではない。そして何故150万人もの人が彼のフェイスブックをフォローし彼のアドバイスを求めるのかを理解できる。人々は何故慢性疾患や肥満が増えているのか答えを探している。健康にトラブルがあって、健康関連企業や公衆衛生や栄養のメッセージに疑問を投じるドキュメンタリーや本が無数にあって、ある種の主流派のメッセージがころっと変わったりする(マーガリンとバターや砂糖と脂肪のように)のを見たら人々が権威を疑うのは合理的だろう。疑い深くなった人が、Evansのような光る歯をもつ輝く肌の反対者に惹かれるのはわかる。彼の主張にはまともなものもあるがフッ素が有害だという主張は問題がある。彼がSunday Nightでフッ素が神経毒だという山のような根拠がある、と言った。月曜日にその「根拠」をフェイスブックのページで提供した。それは2015年のオックスフォード大学の一人の医師の研究だった。しかしこの文献は公衆衛生局が「既存の文献を間違って提示しただけのもの」としている。オーストラリア医師会のMichael Foleyはこの研究の著者Stephen Peckhamは甲状腺の専門家でも疫学の専門家でもない、という。
人々は独自の理論を支持する「根拠」の断片を都合良く集める。Evansのページのコメントのいくつかは米国の「反フッ素」サイトをリンクしている。
オーストラリアでは1956年から水のフッ素添加を導入しシドニーは1968年から、メルボルンは1977年からフッ素を添加している。1ppmのフッ素は歯の公衆衛生に劇的な利益があり、有害影響はない。反フッ素サイトは恐怖を煽り薄弱な研究で「健康上の懸念」を提示する。反フッ素の「根拠」は反ワクチンムーブメントと似ている

  • インドネシアの男性は7mのニシキヘビのお腹の中で死んでいるのが発見される

Indonesian man found dead in belly of 7m-long python
The Jakarta Post
Mamuju, West Sulawesi | Wed, March 29, 2017
http://www.thejakartapost.com/news/2017/03/29/indonesian-man-found-dead-in-belly-of-7m-long-python-.html
地元メディアの報道によると25才のAkbar SalubiroはSulawesi島の離れた村のパーム油を採取しに行った3月26日から行方不明だった。捜索隊が彼の庭の近くで大きなヘビを見つけ、男性の靴がお腹のなかにあるのがはっきりと見えた。村人がヘビのお腹を切り裂いて死体を取り出した。

  • カナダ獣医師会は今は猫の爪を抜くのに反対

Canadian Veterinary Medical Association now opposes the declawing of cats
March 29, 2017
http://www.ctvnews.ca/lifestyle/canadian-veterinary-medical-association-now-opposes-the-declawing-of-cats-1.3346349
既に英国、欧州、豪州、いくつかのカリフォルニアの都市で禁止されている。これまでカナダ獣医師会は反対していたものの状況によっては認められるとしていた。現在は強く反対の立場になった。
(切るのではなく手術で抜く)