食品安全情報blog過去記事

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科学委員会

SCCS

  • ポリアミノプロピルビグアニド(PHMB)の最終意見

Final Opinion on Polyaminopropyl Biguanide (PHMB) - Submission III
https://ec.europa.eu/health/sites/health/files/scientific_committees/consumer_safety/docs/sccs_o_204.pdf
化粧品用保存料、抗菌剤
申請者から、現実的使用状況に基づいた精細暴露モデルと確率論的モデルにより各種製品由来の総使用量を推定ことが提案されたが、総使用量の確率論的アプローチはまだSCCSで合意されていないので決定論的アプローチを用いた。安全性評価には最悪シナリオでの安全性マージンMargin of Safety (MoS)の計算を行っている。227-258のMoSは許容できる
ちなみにCLP分類ではCarc 2 H351 (発がん性疑い)、非常に弱い動物実験での肝血管肉腫の増加(最大耐量を上回る投与量でのメスマウスでのみ)の根拠

  • エチルジンゲロン−「ヒドロキシエトキシフェニルブタノン」(HEPB)についての最終意見

Final Opinion on Ethylzingerone – ‘Hydroxyethoxyphenyl Butanone’ (HEPB) (Cosmetics Europe No P98)
https://ec.europa.eu/health/sites/health/files/scientific_committees/consumer_safety/docs/sccs_o_203.pdf
保存料
安全性マージンが二桁になる使用方法(オーラルケアや肌にのせたまま長時間使う製品に2%の総計)は安全だとはみなされない。ただ化粧品の場合経皮吸収に関してより信頼できるデータがあれば安全と見なせる可能性がある
(こういうのっていろいろな種類の保存料を使うという状況だと必然的に安全性マージンが大きくなるけれど、化粧品って特定ブランドのものだけ好んで使ったりするからダメなのかな。○○シリーズで出してる場合、製品毎に違う成分を使うのが「お得意様」に対しては安全性確保になる?だとしたら特定成分しか使いませんというブランドの方がハイリスクになるけれど多分そういうものを選ぶ消費者の方はそうは思わないのだろう。偏った情報をもとに間違った判断をさせられる消費者、という図式。そしてその偏った情報がいわゆる「市民側」「環境」を偽装するのは食品と同じ。)