食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

ニバレノール及びその修飾型の健康ベースのガイダンス値を設定することの妥当性

Appropriateness to set a group health based guidance value for nivalenol and its modified forms
EFSA Journal 2017;15(4):4751 [25 pp.]. 19 April 2017
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4751
フードチェーンにおける汚染物質に関する EFSA のパネル(CONTAM)は、以前2013年に発表された意見以来の新しいニバレノール研究をレビューしたが、新しい関連データが確認されなかったのでラットの免疫及び血液毒性に基づいて設定された1.2 μg/kg 体重 (bw)ニバレノール(NIV)の許容一日摂取量(TDI)はそのままである。急性参照用量(ARfD)はミンクの急性催吐事象に基づき14 μg/kg bwと設定した。NIV代謝物質に確認された唯一の第1相代謝物はデエポキシニバレノール(DE-NIV)で、唯一の第2相代謝物はニバレノール-3-グルコシド(NIV3Glc)である。DE-NIVは毒性作用を持たず、そのためこれ以上検討されることはない。NIV3Glcは穀物に最大NIVのおよそ50%まで生じる可能性がある。NIV3Glcに関する毒性データはないが、腸管でNIVに加水分解されると思われるため、NIVでグループTDIとグループARfDに含まれるべきである。現在の評価と関係づけて不確実性は高いと考えられ、あらゆるリスクを過小評価するよりむしろ過大評価すべきだろう。