食品安全情報blog過去記事

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論文

  • 新しい世界報告書は腎疾患の世界での負担と無視を強調する

New global report highlights burden and neglect of kidney disease worldwide
21-Apr-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-04/ison-ngr041917.php
メキシコシティで開催中の世界腎臓病学会とJAMAで同時に発表。慢性腎疾患は腎臓の機能が徐々に失われていくもので高血圧、糖尿病、肥満、喫煙などが原因となる可能性がある。世界中で約10%が罹患していると推定されるがそのうち10人中9人が気がついていない。
知見の一部
透析の入手可能性は世界で約1000倍違い、透析率はルワンダでは100万人中2.8人、日本は2000人以上。

  • 強力な肝発がん物質、有毒なカビの摂取源としてひまわりの種

Sunflower seeds traced as source of toxic mold, potent liver carcinogen
21-Apr-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-04/msu-sst042117.php
PLoS ONEに発表されたミシガン州立大学の研究者らによるタンザニアでの研究。タンザニアの人たちがよく食べるひまわりの種にアフラトキシン汚染がよく見られる。

  • ホシバナモグラの全く奇妙な事実

Totally bizarre facts about the star-nosed mole
23-Apr-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-04/eb2-tbf041217.php
2017年実験生物学会での発表のプレスリリース
彼らは地球上のどんなほ乳類より早く食べる。主に虫を見つけて食べるのに0.2秒。また鼻はどんなほ乳類より感受性の高い接触器官。
(この子達もびっくりする。ハダカデバネズミといい、ほ乳類もいろいろ)

  • カフェイン系統的レビュー2017

ILSI北米
Caffeine Systematic Review 2017
http://ilsina.org/caffeine-systematic-review-2017/
カフェインと5つの健康への有害アウトカムについての大規模系統的レビュー
・急性毒性
・心血管系影響
・骨とカルシウム
・行動
・生殖発達毒性
オープンアクセス
Systematic review of the potential adverse effects of caffeine consumption in healthy adults, pregnant women, adolescents, and children
Daniele Wikoff et al.,Food and Chemical Toxicology
Available online 21 April 2017
http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0278691517301709
ハイライト
・健康な集団でのカフェインの有害影響の可能性について系統的レビューを行った
・評価したのは心血管系、行動、生殖発達、骨とカルシウム、急性影響
・根拠は成人の1日400mg以下の摂取は明白な有害影響と関連しないことを支持する
・妊娠女性では1日300mg以下、子どもは1日2.5mg/kg以下の助言は適切である
・将来の研究は不健康な集団や感受性の高い人たち、個人差にシフトすることを支持する