食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

住民の血液分析は長期PFOA暴露を確認

Blood analysis local residents confirms longtime exposure to PFOA
16 May 2017
http://www.rivm.nl/en/Documents_and_publications/Common_and_Present/Newsmessages/2017/Blood_analysis_local_residents_confirms_longtime_exposure_to_PFOA
血液分析の結果は2016年の初期のDuPont/ChemoursによるPFOA排出についてのデータで計算された値と良く相関する。これらの知見はDuPont/Chemours周辺住民が長期間高濃度のPFOAに暴露された可能性があるという先の研究の結論を支持する。PFOAの長期暴露は工場近傍に住む人の健康に影響したかもしれない。
文献上PFOAの体内濃度と望ましくない変化の関連が示されているが、実際にそのような変化がおこる濃度については科学者はまだよくわからない。そうした変化の原因がPFOAかどうかもわからない。
最も可能性がありそうなのはコレステロール、肝酵素、出生児体重である。
個人の健康研究にはあまり価値がない
RIVMは地元住民の個々の健康を調べることは問題の人にとって健康上のメリットはほとんどないと予想する。一部のおこるかもしれない影響は通常の健康診断で検出可能で治療できる。重大な健康影響の可能性としては腎臓がん、精巣がん、大腸の慢性粘膜炎症があるがこれらは極めて限定的である。そのため検診で見つかったとしても極めて僅かであろう。心配な人は医師に相談するように。
(この「(検査される)当事者にとってメリットのないことはしない」という原則を無視する研究者をしばしばいる。研究材料にしたいんだよね。暴露があった集団だから恐怖を煽るのは簡単で、〜かもしれないから検査しましょう、というのは一見もっともらしい。「被害者に寄り添う英雄」みたいに振る舞う場合もある。)