食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

論文

  • ちょっとだけ遺伝子をいじったら、二倍のトマトが実った

Twice the tomatoes on the vine, thanks to a bit of genetic tweaking
By Elizabeth PennisiMay. 18, 2017 ,
http://www.sciencemag.org/news/2017/05/twice-tomatoes-vine-thanks-bit-genetic-tweaking
Cellに発表。ただし問題は、この余分に実ったトマトは同じように美味しいままだろうか?

  • 「調整可能な」免疫系を組み換えた稲は一度に多数の病気と戦える

Rice plant engineered with a ‘tunable’ immune system could fight multiple diseases at once
By Ryan CrossMay. 18, 2017
http://www.sciencemag.org/news/2017/05/rice-plant-engineered-tunable-immune-system-could-fight-multiple-diseases-once
農家は一連のウイルス、細菌、真菌侵入者と戦うために作物に農薬を何度も散布する。科学者は植物を一連の病気に耐えられるように遺伝子を組換えようとしてきた。これまでのところこの試みは一つの病気から守ることを可能にしてきたが、今回科学者は収量を落とすことなく一度に複数の病原体と戦う稲を開発した。植物の免疫系に調整可能な増幅装置をつけることによって。Natureに発表されたDuke大学と中国Huazhong農業大学の協力による二つの論文で報告。

  • がん予防と早期発見, 2017-2018

Cancer prevention & early detection, 2017-2018
18-May-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-05/acs-cp051517.php
米国がん学会
1992年から隔年で各州毎のデータを発表しているもの
一部の分野では進歩が見られたがまだ改善の余地がある
ハイライト
・タバコ
禁煙は進んでいるが州により大きく違う
・過体重と肥満、運動、栄養
肥満は高いまま安定傾向、運動と食生活、飲酒はまだまだ
・紫外線
屋内日焼け装置の利用は減少傾向
感染症
HPVワクチン接種率は2015年で少女52%少年39%が二回以上完了
・がん検診

  • 初めての世界調査は膨大な医療の不平等を発見

First-ever global study finds massive health care inequity
18-May-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-05/ifhm-fgs051617.php
予想以上に人々が予防可能な原因で死亡している;研究は米国の医療の議論に情報を提供する;アメリカのランキングは困惑
The Lancetに発表された195ヶ国の1990年から2015年の医療へのアクセスとサービスを評価した研究。アメリカは全体としてのスコアがエストニアモンテネグロと同等で、他のどんな国より医療費が多いことを考えると困惑するものである。

  • GMOはどう規制されているあるいはいないのか(動画)

How GMOs are, or are not, regulated (video)
18-May-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-05/acs-hga051817.php
ACS動画シリーズ
厳しく規制されている作物もあれば規制の網にかからないものもある
CRISPER編集マッシュルームはUSDAは規制対象でないと決めた
しかし同じ遺伝子を標的にしたがアグロバクテリウムを使ったArcticリンゴはGMOだとして規制対象になった
(いつもの動画よりシリアスで規制がどうあるべきかの質問で終わっている。)

  • トマトを固定する:CRISPR編集は植物交配の失敗を修正する

Natureニュース
Fixing the tomato: CRISPR edits correct plant-breeding snafu
Heidi Ledford
18 May 2017
http://www.nature.com/news/fixing-the-tomato-crispr-edits-correct-plant-breeding-snafu-1.22018
遺伝学者がトマト栽培化の1万年を改善するために、二つの突然変異−それぞれブリーダーにとっては好ましいが組み合わせると壊滅的になる−を飼い慣らす

  • 芋虫の失われた微生物の奇妙な事例

The curious case of the caterpillar's missing microbes
Erin Ross 18 May 2017
http://www.nature.com/news/the-curious-case-of-the-caterpillar-s-missing-microbes-1.21955
ある種の昆虫や、多分脊椎動物の一部は、永住する腸内細菌がいない
ヒトを含む多くの動物は腸内に微生物がいないと健康に生きられない。しかし最近の研究は芋虫を含む一部の種はそれなしで健康でいられることを示唆する。腸内細菌はこれまで想定されていたより広範に存在しないのかもしれない。
(以下他のグループでも報告されているが常識と違うからと査読を通らないという話とか。最後は全て腸内細菌に結びつけることには注意と。)