- 食事脂肪と心血管系疾患：米国心臓協会会長助言
Dietary Fats and Cardiovascular Disease: A Presidential Advisory From the American Heart Association
Frank M. Sacks et al.,
Circulation June 13, 2017, Volume 135, Issue 24
http://circ.ahajournals.org/content/early/2017/06/15/CIR.0000000000000510
食事脂肪と心血管系疾患に関する科学的根拠をレビュー。まとめると、食事由来の飽和脂肪を多価不飽和植物脂肪に置き換えることはCVDリスクを下げる。一方飽和脂肪を精製した炭水化物や糖に置き換えることはCVDリスクを下げない。
科学的根拠を総合的に考慮し最も厳格な因果関係の基準を満たすこととして、飽和脂肪の摂取量を減らしてそれを不飽和脂肪、特に多価不飽和に置き換えることを強く薦める
これがBBCでこの見出し
ココナッツオイルは「牛脂やバターと同じくらい不健康」
Coconut oil 'as unhealthy as beef fat and butter'
16 June 2017
http://www.bbc.com/news/health-40300145
- オーガニック家畜のミルク産生を維持するために飼料の与え方を最適化する必要がある
Optimizing feeding is necessary to maintain milk production in organic herds
15-Jun-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-06/e-ofi061517.php
オーガニックミルクへの需要が最近は供給を上回る。農家が需要に応えるためにはオーガニック基準を満たす飼料戦略が必要になる。一方餌の与え方は温室効果ガス（GHG）の排出に影響する。Wisconsin-Madison大学では有機認証酪農場での餌の与え方のGHG排出への影響を調査した。
消費者はしばしば牧場に長くいることを環境に優しい農業だと考えるが、GHG排出量を多くする最大の要因はウシ一頭あたりのミルクの生産量が少ないことである。従って乳量を増やすため、牧場と補充餌の管理が重要、とJournal of Dairy Scienceの編集長Matt Lucyは言う。
（それは環境のためにはオーガニック止めたほうがいいという話にしかならないのでは）
- ラドンは悪性皮膚がんリスクを増やす
Radon increases risk for malignant skin cancer
16-Jun-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-06/stap-rir061617.php
Environmental Health Perspectivesに発表されたスイス熱帯公衆衛生研究所によるスイス国民コホート研究。自宅の天然放射性ガスであるラドンは悪性黒色腫リスクも増やす。
- ヨーロッパのシガテラ魚中毒事例の増加
Increase in ciguatera fish poisoning cases in Europe
16-Jun-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-06/bfif-iic061617.php
地中海地域での毒素の増加と魚の世界的流通の増加が原因
BfRのプレスリリース
- 遺伝子と環境？子どもの肥満リスクにつながる要因、パターン。
Genes and the environment? Factors, patterns that lead to childhood obesity risk
16-Jun-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-06/uoic-gat061617.php
Pediatric Obesityに発表された子どものBMI、遺伝子型、親の対応との相互作用を調べた研究。
（肥満遺伝子ではなく情動と認知の遺伝子）
- 研究が、家庭に良くある化合物がマウスの出生時欠損につながることを発見
Research finds common household chemicals lead to birth defects in mice
16-Jun-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-06/vt-rfc061617.php
パーソナルケア用品や洗剤などの殺菌剤や保存料として使用されている第４級アンモニウム化合物ADBAC とDDACに暴露するとマウスの神経管欠損につながる。
Birth Defects Research
（プレスリリースに実験条件の詳細なし餌で 60 or 120 mg/kg/day、あるいは強制経口で7.5, 15, or 30 mg/kg ADBAC+DDACだそう）
- 中東ではセルフメディケーションの誤用は多い
Self-medication misuse is high in the Middle East
19-Jun-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-06/w-smi061617.php
Pharmacology Research & Perspectivesに発表された新しいレビューによると、中東でのセルフメディケーションの誤用は大きな問題で、患者と医師の教育、処方薬を処方無しで販売することの制限などの政策の改善が必要。
（問題になっているのは抗生物質、ステロイド、麻薬成分の入ったものなど）
