食品安全情報blog過去記事

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加工係数に関するBfRデータ集

BfR Data Compilation on Processing Factors
Updated BfR Communication No 009/2017, 8 June 2017*
http://www.bfr.bund.de/cm/349/bfr-data-compilation-on-processing-factors.pdf
農産物は多くの場合加工され、生では食べないので、そこに含まれる残留農薬の量は変わる。未加工製品の農作物に対する加工製品の残留物の割合が加工係数として知られている。それは加工中に残留物が濃縮されるか減らされるかを示している。加工係数は実験室で加工条件を模倣して測定される。この種の研究の詳細は、承認プロセスの範囲内で農薬製造業者が提出しなければならず、一般人には入手できない。
このため、ドイツ連邦リスク評価研究所(BfR)はホームページ上で、2007年以降に加工係数を編集したものを提供してきたが、今回全面改定した。データ収集は主に専門家向けである。とりわけ、加工食品に使われるオリジナル製品が法の規定に従っているかどうかを評価する公的食品監視およびリスク管理機関を支援するのに、またリスク評価機関が消費者と家畜のために加工食品と飼料に関する暴露推定を精細化するのに役に立つ。
BfRは加工研究から導出されたあらゆる加工係数をチェックするために透明性のある品質基準を用いている。試験結果の頑健性と信頼性についてコメントしている。初期版と比較して改訂BfRデータベースは非常に多数の研究を検討し、それぞれに詳細情報を与えている。基本となる加工研究の最も重要なパラメーターについての関連情報が提供されたので、使用者がよりよく妥当性を評価できる研究から導出された6,500以上の加工係数を同定した。
データベースを集める際に非常に多くの配慮と注意が払われているにもかかわらず、BfRはその利用から生じる情報の正当性や法的結論への責任はもたない。このデータ集に含まれる加工係数には法的拘束力はない。