食品安全情報blog過去記事

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オランダの卵のフィプロニル関連

  • 卵のフィプロニル

RIVM
Fipronil in eggs
http://www.rivm.nl/en/Topics/F/Fipronil_in_eggs
背景情報を提供
フィプロニルについて
健康影響
今回の問題と対策についてはNVWAに
Fipronil in eieren van leghennen
https://www.nvwa.nl/onderwerpen/biociden/fipronil-in-eieren
オランダ語

  • ベルギーの動物由来食品に検出された個々のフィプロニルの健康評価

BfR
Health assessment of individual measurements of fipronil levels detected in foods of animal origin in Belgium
BfR Opinion No. 016/2017 of 30 July 2017
http://www.bfr.bund.de/cm/349/health-assessment-of-individual-measurements-of-fipronil-levels-detected-in-foods-of-animal-origin-in-belgium.pdf
フィプロニルはノミ、シラミ、ダニ、ゴキブリ、その他昆虫対策用に使われる広域殺虫剤である。
ベルギーで卵と卵製品に高濃度のフィプロニルが検出されたというRASFF通知をもとにBfRは推定した。鶏卵では0.0031 から 1.2 mg per kg、鶏肉で0.0015 から 0.0156 mg per kgが報告されている。またEFSAの2006年2月7日の一般的リスク評価にも基づいて推定した。
ARfDはラットの発達毒性に基づき0.009 mg per kg bwと導出されている。フィプロニルについて、最高濃度の1.2mg/kg卵を最悪シナリオとして用いると、子どもでARfDが超過する。このことは子どもが鶏卵を食べると確実に健康リスクになると意味ではなく、一定の安全性マージンのもとで健康リスクとなる可能性があることを示す。
(英国乳児の97.5パーセンタイル摂取量データでARfDの1.6倍とのこと。)

FAQ
Frequently asked questions about fipronil levels in foods of animal origin
http://www.bfr.bund.de/en/frequently_asked_questions_about_fipronil_levels_in_foods_of_animal_origin-201492.html
あとで

  • 卵のフィプロニルについて更新

FSA
Update on Fipronil in eggs
7 August 2017
https://www.food.gov.uk/news-updates/news/2017/16423/update-on-fipronil-in-eggs
オランダで鶏農場で不適切に洗浄用品に使われたフィプロニルに関する懸念が生じたことを受けて、我々は問題の農場からごく少数の卵が英国に販売されたことを同定した。フィプロニルは食用動物の周辺用の殺虫剤や動物用医薬品としての使用は認められていない。
問題の卵の数は非常に少なく、公衆衛生上のリスクは極めて低い。しかし我々は英国での販売先を緊急に調査している。英国の卵にフィプロニル汚染があるという根拠はなく英国で消費される卵の85%は国産である。問題の卵は毎年輸入される卵の約0.0001%である。
人々が卵や卵を含む食品の食べ方を変える必要はない。

  • フィプロニル汚染−テーブルエッグ:オランダ、ベルギー、ドイツ、リコール

ProMED-mail
Fipronil contamination - table eggs: Netherlands, Belgium, Germany, recall
2017-08-06
http://www.promedmail.org/post/5230542
[1]Date: Fri 4 Aug 2017, 4:08 PM Source: Times of Malta, Reuters report [edited]
卵の殺虫剤汚染騒動が拡大したため、ディスカウントスーパーマーケットチェーンAldiがドイツの4000店舗以上で全ての卵を予防対策として回収すると8月4日に発表。ベルギーとオランダで先月(2017年7月)痕跡程度の殺虫剤フィプロニルが卵から発見され、オランダで一部の養鶏場が閉鎖されスーパーマーケットが卵の販売を中断した。
フィプロニルはWHOによると中程度の毒性で高用量では吐き気やめまい、非常に大量だと腎臓や肝臓、リンパ組織に障害を与える。
調査官はこの化合物が小屋の掃除に使うDega 16というダニ駆除用界面活性剤の汚染物質として卵に入ったのではないかと疑っている。ベルギーとオランダで犯罪捜査が行われている。オランダは米国に次ぐ世界第二位の農業輸出国で年に約50億個の卵をドイツに売っている。この洗剤はドイツ北部のLower Saxony州にも販売されていてそこからの卵も国中に販売されている。
オランダ食品安全監視機関NVWAは今週、特定のシリアル番号で識別できる限定的種類の卵のみがリスクとなると言った。しかしながら約180のオランダの家禽企業が一時的に閉鎖され、一部の会社は群れを処分している。
ドイツのREWEや Pennyなどの多くのスーパーマーケットチェーンがオランダ産卵の販売を中止している。産地にかかわらず卵全部を販売中止にしたのはAldiが最初である。
(略)
ベルギーとオランダの検察はDega 16を製品に加えたと疑われる家禽サービス業者を捜査しているが詳細は不明。
[2]Date: Fri 4 Aug 2017 Source: EurActiv, Agence France-Presse (AFP) [edited]
オランダとドイツのスーパーマーケットが大量の卵を棚から下ろしている。損害は既に数百万ユーロに達し、議員や農家はオランダの食品安全当局を非難している。NVWAは今週このスキャンダルを公表し警鐘を鳴らした。NVWAは検出されたフィプロニルの濃度は高く、それを食べることは重大な公衆衛生上の危険であると強調した。さらにこれらの卵を買った人は食べずに捨てろと助言した。
騒動によりオランダの家禽業界は何百万ユーロもの損失に直面している。
欧州委員会は卵問題を承知していると言い、緊密に事態を監視しているという。「問題の農場は同定され、卵の販売は阻止され、汚染卵は追跡され回収されていて事態はコントロール下にある」
問題の物質は鶏のイヤな寄生虫であるred lice(赤いシラミ?)を処理するために呼ばれたオランダの業者Chickfriendが養鶏場に持ち込んだと信じられている。この業者はベルギーから購入した殺虫剤を使ったという。そして現在オランダの業者が有毒殺虫剤の混入に気がついていたのかどうかを調べられている。一方でブリーダーはChickfriendが彼らを騙したと信じている。
ドイツ農業大臣はドイツ各州の担当者と危機電話会議を行った。ベルギーの連邦食品チェーン安全機関(AFSCA)も検察と協力して調査を開始した。一部の卵からフィプロニルを検出したがヒト健康には脅威とならない量であるという。
オランダの家禽業にとっては2016年11月に高病原性インフルエンザで19万羽のアヒルを処分したばかりで一部は破産の危機に直面しているという。一方でNVWAの対応のまずさが非難されている。報道によるとNVWAは最初公衆衛生上に問題はないと言っていたが、その後一部の卵に警告をだし、そして検査の最終結果が出るまで卵を食べるなと言うに至った。

  • フィプロニル

AFSCA
Fipronil - Les résultats connus jusqu’au jour d’aujourd’hui 07.08.2017 confirment qu’il n’y a actuellement pas de danger pour la santé publique (07/08/2017)
07.08.2017 http://www.afsca.be/communiquesdepresse/2017/2017-08-07.asp
フランス語
Fipronil dans les œufs (05/08/2017)
http://www.afsca.be/communiquesdepresse/2017/2017-08-05.asp
Fipronil dans les œufs (03/08/2017)
http://www.afsca.be/communiquesdepresse/2017/2017-08-03.asp
Fipronil dans les œufs
http://www.afsca.be/nosaliments/oeufs/fipronil/

  • オランダの殺虫剤汚染による卵リコールが世界にひろがる

Food safety news
Dutch egg recall for insecticide contamination spans the globe
By News Desk | August 8, 2017
フィプロニルと洗剤および殺菌剤“Dega 16”を混ぜて鶏周辺に使うオランダの養鶏業者の行いが2010年以降で世界最大の殻付き卵のリコールにつながった。
最初にフィプロニル汚染のある卵が報告されたのは7月20日、ベルギーの食品安全当局による。2日後、その汚染卵がオランダで見つかった。それから数日遅れてオランダの卵生産者は数百万個のフィプロニル汚染卵がドイツに輸出されたことを知らされた。三カ国で数百万個の卵がリコールされたが正確な数はわからない。
世界中の他の国がオランダの卵スキャンダルを警戒している。
英国はFSAが「ごく少数の卵が英国で販売された」と報告している。
アジアでは香港食品安全センターがオランダの卵を使わないように警告し小売業者に販売停止を命令した。香港で検出された卵のフィプロニル濃度は0.064および0.055ppmで香港の最大基準0.02ppmより高い。
フィプロニルはオランダの180養鶏場を閉鎖する十分な量検出された。他に59のオランダの農場が子どもへの健康警告を必要とする量検出された。このリコールは欧州の卵一個一個に番号をつける要求により援助されている。
ドイツの担当者はオランダが生産者の名前や関与する番号を公表するのが遅かったことに怒っている。
正確な数は不明だが、リコールされた卵は2010年に米国でサルモネラ汚染関連で5億5000万個の卵がリコールされて以降最大のものである。