食品安全情報blog過去記事

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その他

  • 農業擁護者が機構報告から間違ったメッセージを受け取っている−Andy Reisinger

SMC NZ
Farmers advocate takes wrong message from climate reports – Andy Reisinger
Posted in Reflections On Science on August 24th, 2017.
https://www.sciencemediacentre.co.nz/2017/08/24/farmers-advocate-takes-wrong-message-climate-reports-andy-reisinger/
ニュージーランド農業温室効果ガス研究センター副所長Andy Reisinger博士が、火曜日にNZ Heraldに発表されたコラムに反論する
Robin Grieveが私の共著である報告書を引用して間違った主張をしている。
メタンが地球温暖化に寄与していることは明確だという報告の、メタンのほうが二酸化炭素より大気中での寿命が短いという部分だけを抜き出して、ニュージーランドの農業由来メタンは害がないと主張している。それは間違いである。
(Robin Grievは畜産は温暖化に関係ないと主張するPastural Farming Climate Researchの主催者。もと酪農家)

Hydrogen Peroxide Dangers
by Berkeley Wellness | August 24, 2017
http://www.berkeleywellness.com/self-care/over-counter-products/article/hydrogen-peroxide-dangers
過酸化水素は飲まないように−それには何の健康上のメリットもなく、高濃度だと重大な傷害を引き起こし死ぬこともある。宣伝文句とは違って、この酸性の液体は関節炎やがんを治すことはなく、あなたの身体を「デトックス」したりすることはない。
提唱者達は高濃度の「食品用」の過酸化水素(通常35%)を薄めて3-5%にして少量飲むことを薦めている。そのような濃度では腐食性ではないが刺激性はあり嘔吐や腹部膨満の原因となる可能性がある。
一部の人はより高濃度を飲む−多くは間違って、しかし一部は意図的に。そしてひどい結果になる。2015年に中毒コントロールセンターに7000件以上のそのような中毒が報告されている。Annals of Emergency Medicineに2017年6月に発表された研究によると米国での約300例の高濃度過酸化水素(10%以上)の中毒アウトカムは、内蔵の火傷や発作から肺、心臓、神経系の問題まである。

  • 殺虫剤入りのパンチは蚊を破滅に誘う

Pesticide-spiked punch lures mosquitoes to their doom
By Robert F. ServiceAug. 24, 2017 ,
http://www.sciencemag.org/news/2017/08/pesticide-spiked-punch-lures-mosquitoes-their-doom
多くの人間にとってスイーツは失敗の原因である。しかしそれは「甘党」の蚊にとってはもっと恐ろしい信号かもしれない。なぜなら最近科学者が、蚊を強く誘引する植物の蜜から作った芳香カクテルを使って蚊に農薬を飲ませる方法を発明したから。たった二週間で、最初の野外実験で蚊の集団が66%近くも減ったことを研究者らが今日の会合で発表した。もし大規模試験で成功すれば、新しい方法は最短で1年で商業利用できる。
Bill & Melinda Gates財団によると毎年約725000人が、マラリアのような蚊の媒介する疾患で死亡している。蚊を減らすために殺虫剤を噴霧したり殺虫剤処理蚊帳を使ったりすることは一部の地域で役にたってきた。しかし多くの蚊がある種の殺虫剤に耐性を獲得した。さらに悪いことに、広範な地域に殺虫剤を撒くと土壌や川が汚染されミツバチやその他の授粉媒介者のような有用昆虫も被害を被る。
これらの問題を避けるためにカリフォルニアのISCA Technologiesの化学者でCEOのAgenor Mafra-Netoは蚊をより直接的に標的にするタイプの誘因剤を使ったらどうかと考えた。彼といくつかの大学の共同研究者はたくさんの甘い香りの花やその他の蜜を作る植物を集め、ガスクロマトグラフィーで臭い物質を分離・同定した。それから蚊の触角に暴露してどれが生物的効果があるか調べた。同時にミツバチを誘引する化合物を排除した。20化合物からなる組み合わせを決めると、それにピレスロイドやスピノサドのような蚊を殺す殺虫剤を加えて混ぜた。
その効果を調べるために、Mafra-Netoらは最初タンザニアで蚊のいる温室にサンプルを置いた。2日で温室中の蚊がみんな死んだ。次に野外試験を行った。合計500人ほどの住人がいる4つのタンザニアの村で、蚊が入ってくる屋根と土壁の隙間がある、家のひさしの下に彼らの薬を散布した。他の同じくらいの大きさの4つの村の家は無処理にした。今週のACS学会で、Mafra-Netoは処理した家の蚊の数はたった2週間で未処置の2/3になったと報告した。そしてミツバチやその他の有益昆虫には影響は見られなかった。
発表を聞いたアイオワ州立大学の昆虫学者Edmund Norrisは「非常に期待できる」という。