食品安全情報blog過去記事

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T-2及び HT-2毒素へのヒト及び動物の食事暴露

Human and animal dietary exposure to T-2 and HT-2 toxin
EFSA Journal 2017;15(8):4972 [57 pp.]. 14 August 2017
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/4972
T-2毒素(T2) と HT-2 (HT2) 毒素はFusariumマイコトキシン類のトリコテセンである。ヒトの食事と動物の暴露を推定するのに使用する食品と飼料のサンプルはT2 および/またはHT2の個別の濃度、および/またはその二つの合計で報告される。最高濃度はオート麦とオート麦を含む商品で報告されている。特定の植物やハーブベースの食品サプリメントで少数だが高濃度が報告されている。ヒトでは、T2 と HT2合計への平均慢性食事暴露は「幼児」と「乳児」で最も高く、最大上限(UB)推定量はそれぞれ64.8 と 62.9 ng/kg 体重 (bw) /日である。95パーセンタイル食事暴露は「乳児」の最大UB推定量146 ng/kg 体重 (bw) /日で最も高かった。UB推定量は下限値(LB)推定量よりも平均して4倍高かった。平均急性暴露は「高齢者」で推定された最小量13.4 ng/kg 体重 (bw) /日から、「幼児」で推定された最大量64.7 ng/kg 体重 (bw) /日まで幅広い。最も高い95パーセンタイル急性食事暴露は「乳児」の年代での食事調査で推定された(170 ng/kg bw /日)。概して、加工食品の中で主な寄与要因はシリアルフレークやファインベーカリー類であり、急性暴露もパンとロールパンである。高齢者と超高齢者では食品サプリメントが重要な寄与をしている。家畜とペットのT2 とHT2合計への暴露は動物の種によってさまざまである。平均濃度シナリオを考慮した暴露は肉牛の0.03–0.08 (LB–UB) μg/kg bw /日や搾乳ヤギの1.13–1.47 μg/kg bw/日まで様々である。高濃度シナリオでは、暴露は同じ種で0.12–0.16 μg/kg bw/日から2.37–2.58μg/kg bw/日まで様々である。データ不足により修飾型は含まれていない。