食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

論文

That cup of coffee may not relieve Parkinson's symptoms
27-Sep-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-09/aaon-tco092217.php
Neurologyに発表された研究によると、これまでの研究とは違ってパーキンソン病患者の症状をカフェインは緩和しないだろう。

  • アルコールと高血圧への介入がEU全体で数百の命を救える

Interventions for alcohol and hypertension could save hundreds of lives across EU
27-Sep-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-09/bc-ifa092517.php
BMC Medicine。プライマリーケアでの高血圧患者への有害飲酒の定期スクリーニングと介入がEU全体で数百の命を救える可能性がある。

  • 不安な母親が、不安がどう生じるのかの手がかりを与えるかもしれない

Anxious moms may give clues about how anxiety develops
27-Sep-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-09/ps-am092717.php
母親は不安が大きいことで悪名高いが、不安な母親の赤ちゃんもまた環境中の脅威に集中する時間が長いようだ。この研究では視線の追跡技術を用いて赤ちゃんがどのくらいの時間幸せそうな、ニュートラルな、怒った、顔を見るかを測定した。不安な母親の赤ちゃんは不安でない母親の赤ちゃんより怒った顔から目を背けることが難しい。Emotionに発表。

  • 論文:健康行動変容のためには混合したメッセージに頼るな

Paper: Don't rely on mixed messages to change health behaviors
28-Sep-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-09/uoia-pdr092817.php
イリノイ大学社会心理学専門家の共著による新しい研究は、減量や禁煙、野菜や果物をたくさん食べようといった自己改善の指示は、その介入メッセージが混合したものである場合には耳に届かない可能性があるという。複数の行動変容を薦めるときには、同じような方向性の枠組みにあてはまっている方がより効果的である。つまりポジティブなものとネガティブなものを混ぜるよりは、することを2つあるいはしないことを2つ並べた方がより効果的である。運動を増やして脂肪を減らすよう薦めるより、運動を増やして野菜や果物を多く食べるように薦める方が効果的である。Health Psychology Reviewに発表。

  • 日本の津波が数百の種を米国とカナダに運んだ、この動画が明らかにする

Japanese tsunami transported hundreds of species to the United States and Canada, as this video reveals
By Katherine KorneiSep. 28, 2017
http://www.sciencemag.org/news/2017/09/japanese-tsunami-transported-hundreds-species-united-states-and-canada-video-reveals
2011年の東日本地震の大きな波が海に引くとき、しばしば生きた密航者を含む船やボートやブイの断片を載せていた。甲殻類や軟体動物や魚などを含むヒッチハイカーは海流に流されるイカダに乗って何千キロも旅し、何年もかけてハワイや北米沿岸にたどり着いた。今回研究者らは「史上前例のない海を渡る生物学的筏イベント」で数百の日本の海洋生物種が津波の残骸の中で生きているとScienceに報告した。時速2-4kmという遅い速度のために太平洋の横断中の条件変化に適応できたのではないかと書いている
(今週号のScienceの表紙)

  • トコジラミはあなたの臭う洗濯物が好き。どうすれば避けられるか

Bed bugs love your stinky laundry. Here’s how to keep them away
By David ShultzSep. 28, 2017
http://www.sciencemag.org/news/2017/09/bed-bugs-love-your-stinky-laundry-here-s-how-keep-them-away
トコジラミは一見世界に繁栄するには適さないように見える:飛べない、ジャンプできない、泳げない、血液だけが食べもので、世界で最高の捕食者である人間が絶滅を願っている。しかしこの寄生節足動物は「急速に世界中に拡大している」。新しい研究によるとその世界旅行には普通でない手段を用いている−我々の臭う洗濯物である。トコジラミは人間の臭いが好きで、それが衣類であってもそうであるというのはありそうなことだ。
Scientific Reportsに発表された研究によるときれいな衣類に比べて汚い衣類には2倍のトコジラミがくっつく。
どうすれば旅行したときにスーツケースにトコジラミを入れないようにできるか?実験で確認したわけではないと断りはあるが、荷物はホテルの金属の荷物ラックに置くことを薦める。トコジラミは滑らかな表面を登ることができない。それがないときには汚れた衣服は密封できる袋にいれて臭いを防ぐのが役立つだろう。しかし荷物に汚れた衣服を置いたことがあるならスーツケース全体を包む必要があるだろう。
しかしもっと大きな問題は荷物をベッドに置かないこと。あるいはバッグは家に帰ったら加熱する、衣類は洗ったら高温で加熱する、など。トコジラミは熱に弱い。

  • ペルーのがん

Lancet シリーズ
Cancer in Peru
Published: September 27, 2017
http://www.thelancet.com/series/cancer-in-peru

Access to opioids: a balance of harms
The Lancet Oncologyエディトリアル 
Volume 18, No. 10, p1285, October 2017
オピオイド鎮痛剤はがん患者の中程度から重症の痛みの緩和に必須で、世界的にはまだアクセスが不十分である。アメリカでは逆に簡単に入手でき製薬会社のマーケティングが犯罪と判断されたりしている。適切な供給とのバランスについてはWHOが定義している
WHO Access to Controlled Medications Programme
http://whqlibdoc.who.int/publications/2011/9789241564175_eng.pdf