食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

論文

  • 広く宣伝されている尿漏れ/子宮脱治療法が効果があるという根拠はない

No evidence that widely marketed technique to treat leaky bladder/prolapse works
16-Oct-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-10/b-net101317.php
14ヶ国で1500人以上のコーチが教えている腹圧低下Abdominal hypopressiveテクニックには根拠がない。British Journal of Sports Medicineのエディトリアルで専門家が結論している。.この方法(AHT)は1980年代にDr Marcel Caufriezが開発し欧州や北米、南米で広まっている。

West Virginians say Opioid epidemic most important health issue in the state
16-Oct-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-10/r-wvs101317.php
オピオイド危機対策への研究費を増やすことを強力に支持
肥満やがんや慢性閉塞性肺疾患や歯の病気よりオピオイドが重要、とResearch!Americaによる世論調査で示された。

  • ジェミーのイタリアンレストランでの砂糖入り飲料の販売は10ペンスの課税後11%減った

Sales of sugar-sweetened drinks in Jamie's Italian restaurants fall by 11 percent after 10p levy
16-Oct-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-10/lsoh-sos101617.php
Journal of Epidemiology & Community Healthに発表
英国の37店舗で課税と同時にメニューの変更や説明などを行った。フルーツジュースが増えダイエットコーラとボトル入り水が減った。水道水は販売システムにはデータがないのでわからない。

  • ストレスはジャンクフード同様に消化器系にとって不健康かもしれない

Stress might be just as unhealthy as junk food to digestive system
16-Oct-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-10/byu-smb101617.php
Scientific Reportsに発表されたマウス実験。高脂肪食とストレスの腸内細菌への影響を調べた

Most medical students overconfident, underprepared on nutrition guidelines
16-Oct-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-10/aoa-mms101617.php
オハイオ大学の研究者らが医学生は自分の栄養に関する知識を過信していることを発見した。257人の学生のうち55%以上が患者に栄養カウンセリングができると自信をもっているが半分は栄養クイズの合格点数をとれない。特に食事参照摂取量(DRIs)を知っていたのはたった12%。The Journal of the American Osteopathic Association。
(医学と栄養学の断絶は日本もそうだと思うが)

  • 一部の宗教は科学の答えを信仰に頼りやすい

Some faiths more likely to turn to religion for answers to science
16-Oct-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-10/ru-sfm101617.php
科学についての答えを探すのに、福音主義者とブラックプロテスタントモルモン教徒は一般人より宗教に頼りやすい。Public Understanding of Scienceに発表。
(だから宗教主導者を科学コミュニケーションのターゲットにすべきと)

Germ-free hatching eggs: An alternative to formaldehyde application
16-Oct-2017
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2017-10/guot-ghe101617.php
オーストリアのGraz工科大学の研究者らが種卵から菌を排除するナチュラルな方法を開発した
2017年夏、種卵がフィプロニル処理されていたことが発覚して欧州全域で騒動になった。フィプロニルは食品生産用動物には使用が認められていない。卵に直接フィプロニル処理をしたのではなくワクモに感染した鶏に処理されたものが卵に移行した。しかし種卵は合法的に標準的に細菌汚染予防のためにホルムアルデヒド処理されている。直接食べる卵ではなく、種卵がホルムアルデヒドで薫蒸されるがホルムアルデヒドは揮発して一部は流出する。ホルムアルデヒドは発がん性があるため代用方法を探していた。Scientific Reportsに発表されたGraz工科大学の研究者らの研究では抗菌作用のある微生物の作るピラジン(5-イソブチル-2,3-ジメチルピラジン)が使えるかもしれない
(大学のプレスリリース。フィプロニル騒動は無理矢理くっつけた感じだし「ナチュラルな方法」というのも無理があるような。)