食品安全情報blog過去記事

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その他

  • クリーンな食生活の反科学

Clean Eating Antiscience
Published by Steven Novella Oct 16 2017
http://theness.com/neurologicablog/index.php/clean-eating-antiscience/
「クリーン」な食べ方が最近流行の疑似科学的食事法である。最近のGuardianの記事がこのムーブメントの多くの特徴を詳細に記述している。私の指摘は著者のBee Wilsonの医学や栄養学への誤解である。Wilsonは栄養に関しては医学が役にたたなかったという。私は合意しない。医学は栄養研究と助言の最前線にある。問題は、科学的根拠のある答えはみんなが望むようなものではない、ということだ。
クリーンな食事運動は主にマーケティングによる。食生活やデトックスであなたを健康にしたり病気を治したりすると主張する。それは肥満の流行に食品企業が一部は責任があるという現代の西洋文化への反応でもある。摂食障害の一形態でもある。そしてその中核にあるのはより一般的な現象としての反科学である。
専門家はその知見を一般に伝える能力に問題がある。また自分の確信を過剰推定し不確実性を過小に見積もる傾向がある。メディアで何倍にも誇大にされて人々の認識に問題をひきおこす。人々が「専門家」に対して歪んだネガティブなイメージをもつ。市場は専門家を障害とみなすが時には何かを売るのに悪用する。その結果が嘘を売ることで作られた現代の社会だ。お金は強化回路となり、ますます嘘の広告が増える。嘘だと指摘する専門家を攻撃するのにも使われる。
メディアは論争があることを好む。フェイクニュースの時代はソーシャルメディアによっても状況が悪化する。
科学的根拠に基づいた標準的食事助言は専門家が与えているとおりである。太っているなら減量を、心臓に問題があるなら心臓に健康的な食生活を。こうした助言は主流の健康ウェブサイトにはたくさんある。しかしこれが、何か簡単なトリックで究極の健康に至ることを約束されている多くの人にとって満足できないようだ。
(以下略)
Guardianの記事
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20170815#p12

  • フランスの養蜂家は新しい「ミツバチを殺す」殺虫剤の認可を批判

French beekeepers condemn new “bee killing” pesticide
22 October 2017
https://www.connexionfrance.com/French-news/French-beekeepers-condemn-new-bee-killing-pesticide
ANSESがスルホキサフロルの使用に合意したことに対して全国養蜂業組合が批判。2018年に向けてネオニコチノイドの使用が一般的に禁止されるのに、新しいネオニコチノイドが認可されるのは壊滅的だと主張
ネオニコチノイドではないと思うが殺虫剤は全部禁止しろと言いたいのだろう。フランスは除草剤も殺虫剤も使うな、と。農業をするな、ということなのかな。それで養蜂業だけが可能だと思うのは不思議だけれど。)

  • WHOは農薬の都合の良いデータだけを選んだ、調査が発見

WHO Cherry-Picked Data on Pesticide, Investigation Finds
By Ashley P. Taylor | October 22, 2017
http://www.the-scientist.com/?articles.view/articleNo/50693/title/WHO-Cherry-Picked-Data-on-Pesticide--Investigation-Finds/
グリホサートのがんリスクを評価したグループは、グリホサートに発がん性がないという根拠を排除した

WHOはラウンドアップの危険性について嘘をついた
WHO Lied about Dangers of Roundup
By Timothy Birdnow——Previous Articles--October 22, 2017
http://canadafreepress.com/article/who-lied-about-dangers-of-roundup
これは大きなスキャンダルで、人々は警告されるべき
なぜ現代はこの種のえせ科学がこんなに多いのか?

化学物質反対の戦いは科学の恥
War against chemicals is a shame on science
Matt Ridley October 23 2017
https://www.thetimes.co.uk/article/war-against-chemicals-is-a-shame-onscience-bvgwpkwmq
政治活動家と法律家と活動家のもつれたネットワークのおかげで、完全に有用な除草剤が欧州で禁止されようとしている
(本文有料)
(Reuterの報道を追いかける形の報道が各種。)

  • IARCgate:IARCの長官Christopher Wildを辞めさせるべき6つの理由

IARCgate: Six Reasons Why IARC’s head, Christopher Wild, Must be Fired
Posted by riskmonger on October 23, 2017
https://risk-monger.com/2017/10/23/iarcgate-six-reasons-why-iarcs-head-christopher-wild-must-be-fired/
Christopher WildはIARCを丸ごと沈没させようとしている。信頼性の危機に際して適切に対応できていない。以下6つの理由
1.科学的リスク評価の信用を失墜させた
2.極端な反企業バイアスにはまっている(抗がん剤の開発などの企業の貢献を認めない)
3.IARCのスタッフをコントロールできない
4.非科学的不正行為をした
5.倫理服務規程違反
6.(EFSAなどの)他の機関を攻撃するのに活動家を使った
しかし技術的問題がある−辞めさせることができない

  • フィプロニル汚染卵−食品業界は十分な卵が入手できない

Eggs contaminated with fipronil – the food industry can’t get enough eggs
Saturday, 21 October 2017
http://www.brusselstimes.com/belgium/9399/eggs-contaminated-with-fipronil-the-food-industry-can-t-get-enough-eggs
ベルギーの消費者はまもなくラザニアやクロワッサンにもっとお金を払わなければならないようになるだろう
フィプロニルスキャンダルでベルギーは卵が十分ではなく卵の値段がスキャンダル以降2倍になった