食品安全情報blog過去記事

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香料グループ評価73改訂第4版 (FGE.73Rev4):FGE.12Rev5で評価された一級飽和または不飽和脂環式アルコール、アルデヒド、酸およびエステルと構造的に類縁する、JECFA(第59回および第63回会合)で評価された脂環式アルコール、アルデヒド、酸およびび関連エステルの検討

Scientific Opinion on Flavouring Group Evaluation 73,Revision 4 (FGE.73Rev4): consideration of alicyclic alcohols, aldehydes, acids and related esters evaluated by JECFA(59th and 63rd meeting) structurally related to primarysaturated or unsaturated alicyclic alcohols, aldehydes,acids and esters evaluated by EFSA in FGE.12Rev5
EFSA Journal 2017;15(11):5010 [45 pp.]. 9 November 2017
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5010
FGE.73についての今回の改訂は、第59回会合でJECFA(Joint FAO/WHO Expert Committee on Food Additives: FAO/WHO合同食品添加物専門家会議)が評価した4つの香料物質を追加することに関する。EFSAのCEFパネル(Panel on Food Contact Materials, Enzymes, Flavourings and Processing Aids)は、22物質と1つの候補物質を評価し、MSDI(maximized survey-derived daily intake)法による摂取量の推定に基づき、全ての物質を「香料物質として推定される量を摂取しても安全上の懸念は生じない」と結論した。今回の香料グループ評価(FGE)では、JECFAが取り挙げた23物質のうち22物質について、完全な純度基準や同定データが示されるなど、適切な特性情報が得られたが、1物質([FL-no: 09.278])については、立体異性体組成が明確にされなかった。今回のFGEの対象物質のうち、6物質については、使用用量データが得られ、mTAMDIs(modified theoretical added maximum daily intakes)が推定された。そのうち2物質については、mTAMDIの推定値がそれらが属する構造クラスのTTC(Threshold of toxicological concern: 毒性学的懸念の閾値)を超えており、最終的な評価結果を導出するためにはより詳細な情報が必要と判断された。所定の手順を通して評価される残りの17物質については、評価を完了させるのにさらに詳細な暴露量の情報を必要とする物質を割り出すため、使用用量を特定してmTAMDIsを算出する必要がある。