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減量用ダイエタリーサプリメント: 消費者向けファクトシート

Dietary Supplements for Weight Loss: Fact Sheet for Consumers
Updated: November 1, 2017
https://ods.od.nih.gov/factsheets/WeightLoss-Consumer/
減量用ダイエタリーサプリメントとは何かそしてどんな効果があるのか?
体重を減少させることが証明されている方法は、健康的な食品を食べ、カロリーを削減し、そして体をよく動かすことである。しかし、こうした生活スタイルの変更は容易なことではなく、そのため、減量を宣伝文句とするダイエタリーサプリメントの摂取が役立つのではないかと考えてしまうかも知れない。
ODS (NIHダイエタリーサプリメント局)が作成したこのファクトシートでは、減量を謳うダイエタリーサプリメントによく使用されている多くの成分の安全性と有効性について、明らかとなっていることを説明する。これらのサプリメントの販売業者は、彼らの商品が脂肪や炭水化物の吸収を抑え、食欲を抑制し、または代謝を加速させることで減量に役立つと喧伝しているかも知れない。しかし、減量用サプリメントに効果があることを示す科学的なエビデンスはほとんどない。多くが高価であり、中には医薬品に相互作用または阻害作用を示すものがあり、数は少ないが有害なものもある。
もし減量用ダイエタリーサプリメントを摂取しようと思っているなら、医療従事者に相談すること。もし、高血圧、糖尿病、心疾患、肝臓疾患またはその他の疾患を患っているならば、これは特に重要なことである。
減量用サプリメントに含まれる成分は何か?
減量用サプリメントは、例えばハーブ、食物繊維、ミネラルのような多くの成分を、様々な量と組み合わせで含んでいる。カプセル、錠剤、液体、粉末のような形状で販売され、中には数十の成分を含む製品もある。
減量用サプリメントに一般的に含まれている成分を、以下にアルファベット順で示した。それぞれの成分が有効であるか、そして安全であるかどうかを知ることができるだろう。だが、これらの成分が本当に安全に減量に役立つかどうかを判断するのは困難である。ほとんどの商品には1つ以上の成分が含まれており、成分は混合されると作用が異なるからである。
聞くと驚くかも知れないが、減量用サプリメントの製造業者はたいていの場合、その製品が本当に有効で安全であるかどうかを確認するための研究をヒトにおいて実施ていない。ヒトで研究が実施されたとしても、たいていの場合、少人数の被検者にほんの数週間または数ヵ月だけサプリメントを摂取させる類のものである。減量用サプリメントが安全に体重を減少させ、かつ体重の維持に役立つかどうか知るには、より大規模な人数でより長期間の研究が必要である。

減量用サプリメントに含まれる一般的な成分
成分:アフリカンマンゴ―
アフリカンマンゴーの種子抽出物は、脂肪組織の形成を抑制するとされている。
効き目はあるか?
アフリカンマンゴーは極くわずかの減量に役立つかもしれない。
安全であるか?
アフリカンマンゴーは安全に思えるが、その安全性はよく研究されていない。頭痛、睡眠障害、腹部膨満及び腸内ガス産生を引き起こす可能性がある。

成分:ベータグルカン類
細菌、酵母、カビ、オーツ麦、大麦などに含まれる水溶性食物繊維である。消化器系を食物が通過する時間を緩慢にし、満腹感を持続させる可能性があるとされている。
効き目はあるか?
ベータグルカン類は、体重には何の影響も及ぼさないないようである。
安全であるか?
ベータグルカンは安全なようである(1日最大10グラムを12週間摂取の場合)。腹部膨満を引き起こす可能性がある。

成分:ビターオレンジ
ビターオレンジは、シネフリン(興奮剤)を含んでいる。カロリーを燃焼し、脂肪の分解を増強し、食欲を低減すると言われている。ビターオレンジを含む製品は、通常カフェインなどの他の成分も含んでいる。ビターオレンジは、エフェドラ(麻黄)を含有するいくつかの減量用ダイエタリーサプリメントに一緒に含まれている。エフェドラは興奮剤を含むハーブであり、米国では2004年に販売禁止となっている(エフェドラについて記載した項を参照)。
効き目はあるか?
ビターオレンジは、燃焼するカロリーの数値をわずかに増加させるかもしれない。また食欲を少し抑制するかもしれないが、減量に役立つかどうかはわかっていない。
安全であるか?
ビターオレンジは安全でない可能性がある。ビターオレンジサプリメントは胸痛、不安、頭痛、筋肉や骨の痛み、頻脈及び高血圧を引き起こす可能性がある。

成分:カフェイン
カフェインは興奮剤であり、注意力を増し、エネルギーを増加させ、カロリーを燃焼し、脂肪分解を増大させる。減量用ダイエタリーサプリメントにしばしば添加される。お茶、ガラナ、コーラの実、マテ、ハーブ類などに天然に含まれる。カフェインを含むサプリメントのラベルには必ずしもカフェインが表示されていない。そのためサプリメントにカフェインが含まれていることに気づかないこともあるかも知れない。
効き目はあるか?
カフェイン入りの減量用ダイエタリーサプリメントは少しずつ体重を減らすか体重増加を抑えるのに役立つかもしれない。しかし、定期的にカフェインを取っていると、カフェインに対して耐性がつくようになる。この耐性が徐々に体重に対するカフェインの影響を弱めるかも知れない。
安全であるか?
カフェインは多くの成人にとって1日最大400〜500 mgの用量では安全である。しかし不安、神経過敏及び震えを感じさせる可能性がある。睡眠に対しても有害影響がある。高用量では吐気、嘔吐、頻脈及び発作を起こす可能性がある。他の興奮剤成分とカフェインを組み合わせると、カフェインによる影響が増大する可能性がある。

成分:カルシウム
カルシウムは骨、筋肉、神経、血管、および体内の多くの機能を健常に保つために必要な無機物である。脂肪を燃焼させ、脂肪の吸収を低減するとされている。
効き目はあるか?
カルシウムは、食品からの摂取であろうと、減量用ダイエタリーサプリメントからの摂取であろうと、おそらく減量や体重増加の予防には役立たない。
安全であるか?
カルシウムは、成人は1日1,000〜1,200 mgの推奨量では安全である。カルシウムの過剰摂取(1日に2,000〜2,500 mg以上)は、便秘を引き起こしたり、鉄や亜鉛の体内吸収を抑制したりする可能性がある。また、サプリメントからのカルシウムの摂り過ぎ(食品からの摂取は除く)は、腎臓結石のリスクを増大させるかもしれない。

成分:カプサイシン
カプサイシンは唐辛子から得られ、辛さを生じさせる。脂肪やカロリーを燃焼させ、満腹感を与え、食を細くするとされている。
効き目はあるか?
カプサイシンについては、減量に役立つかどうかが判明するほど十分な研究がまだ行われていない。
安全であるか?
カプサイシンは安全である(1日最大33 mgで4週間または1日4 mgで12週間摂取の場合)が、胃痛、灼熱感、吐気及び腹部膨満を引き起こす可能性がある。

成分:カルニチン
カルニチンは体内で作られ、肉、魚、鶏肉、牛乳および乳製品にも存在する。細胞内で脂肪の分解に関与する。
効き目はあるか?
カルニチンサプリメントは体重を少し減らすのに役立つかもしれない。
安全であるか?
カルニチンサプリメントは安全なようである(1日最大2 gを1年間または1日最大4 gを56日間摂取した場合)。吐気、嘔吐、下痢、腹部痙攣及び魚臭い体臭を引き起こす可能性がある。

成分:キトサン
キトサンはカニ、エビ、ロブスターの甲殻から得られる。消化管で脂肪に結合し、体内への脂肪吸収を妨げるとされている。
効き目はあるか?
キトサンはほんの少量の脂肪を吸着するが、体重の大幅な減少に寄与するほど十分でない。
安全であるか?
キトサンは安全なようである(1日最大15 gを6ヵ月間摂取した場合)。しかし、腹部の膨張、腫脹、軽い吐気、便秘、消化不良及び胸やけを引き起こす可能性がある。甲殻類アレルギーであるならば、キトサンに対してアレルギー反応がでるだろう。

成分:クロム
クロムは血糖値を調節するのに必要な無機物である。筋肉量を増加させ、脂肪の減少を促し、食欲や食物摂取を低減させるとされている。
効き目はあるか?
クロムは体重と体脂肪をほんの少量減らすのに役立つかもしれない。
安全であるか?
食品やサプリメントから摂取するクロムの推奨量は、成人1日あたり20〜45mgの範囲であり、この量においては安全である。大量に摂取するとクロムは水様便、頭痛、虚弱、吐き気、嘔吐、便秘、めまい及び蕁麻疹を引き起こす可能性がある。

成分:コレウス・フォルスコリ
コレウス・フォルスコリは、インド、タイなどの亜熱帯地域で生育する植物である。この植物の根から作られるフォルスコリンは、食欲を低減させ脂肪の分解を増大させることにより体重を減少させるとされている。
効き目はあるか?
フォルスコリンはまだよく研究されていない。しかし、これまでのところ、体重や食欲に何の影響も与えないようである。
安全であるか?
フォルスコリンは安全なようである(1日あたり500 mgを12週間摂取した場合)が、よく研究されていない。頻繁な便通や緩い便を引き起こす可能性がある。

成分:CLA (conjugated linoleic acid: 共役リノール酸)
CLAは、乳製品や牛肉に含まれる脂肪の一種である。体脂肪を減少させるとされている。
効き目はあるか?
CLAは体重と体脂肪をほんのごく少量減らすのに役立つかもしれない。
安全であるか?
CLAは安全なようである(1日最大6 gを1年間摂取した場合)。胃の不快感、便秘、下痢、緩い便及び消化不良を引き起こす可能性がある。

成分:フコキサンチン
フコキサンチンはワカメなどの海藻から得られる。カロリーを燃焼し脂肪を減らすことによって体重減少に寄与するとされている。
効き目はあるか?
フコキサンチンが減量に役立つかどうかについては、まだ十分研究されていない。フコキサンチンを対象とした研究は、ヒトにおいては1つしか見当たらない(他の研究は動物におけるもの)。
安全であるか?
フコキサンチンは安全なようである(1日あたり2.4 mgを16週摂取した場合)。しかし、十分に研究されておらず、確定的ではない。

成分:ガルシニア・カンボジア
ガルシニアカ・ンボジアは、アジア、アフリカ、ポリネシア諸島にわたって生息する樹木である。果実に含まれるヒドロキシクエン酸が、体内で新生される脂肪細胞の数を減らし、食欲を低下させて摂食量を減らし、体重増加量を抑えるとされている。
効き目はあるか?
ガルシニアカ・ンボジアが体重減少に及ぼす影響は無いに等しい。
安全であるか?
ガルシニアカンボジアはかなり安全なようである。しかし、頭痛、吐き気及び上部呼吸気道、胃、腸に症状を引き起こす可能性がある。

成分:グルコマンナン
グルコマンナンは、コンニャク芋から得られる水溶性植物繊維である。胃の中の水分を吸収して満腹感を与えるとされている。
効き目はあるか?
グルコマンナンが体重減少に及ぼす影響は無いに等しい。しかし、総コレステロール、LDL(悪玉)コレステロール、トリグリセリド及び血糖値を下げるのに役立つかもしれない。
安全であるか?
グルコマンナンの多くの形態は安全なようである(粉末状やカプセル状のものを1日最大15.1 gで数週間摂取した場合)。便が緩くなったり、腹部膨張、下痢、便秘及び腹部の不快感を引き起こしたりする可能性がある。

成分:グリーンコーヒー豆エキス
グリーンコーヒー豆は、焙煎していないコーヒー豆のことである。グリーンコーヒー豆エキスは、脂肪の蓄積を抑え、血糖を体細胞が利用できるエネルギーに転換するのを促すとされている。
効き目はあるか?
グリーンコーヒー豆エキスは、体重を少量減らすのに役立つかもしれない。
安全であるか?
グリーンコーヒー豆エキスは安全なようである(1日最大200 mgを12週間摂取した場合)。頭痛、尿路感染を引き起こすかもしれない。グリーンコーヒー豆エキスは、興奮剤であるカフェインを含んでおり、高用量摂取したり他の興奮剤と組み合わせて摂取した場合、問題を引き起こす可能性がある(カフェインの項を参照)。

成分:緑茶および緑茶エキス
緑茶(Camellia sinensis)は、世界中で一般的に飲用されている。緑茶や緑茶エキスを含む原料用サプリメントは、体内でのカロリーの燃焼を促し、脂肪細胞を分解し、脂肪の吸収や体内で申請される脂肪の量を低減することにより、体重を減少させるとされている。
効き目はあるか?
緑茶は、体重を少量減らすのに役立つかもしれない。
安全であるか?
緑茶を飲むことは安全だが、緑茶エキスの摂取は安全でない可能性がある。緑茶エキスは便秘、腹部不快感、吐き気、血圧上昇などを引き起こすことがある。人によっては、肝障害が生じることが示唆されている。

成分:グアーガム
グアーガムは、ある種のダイエタリーサプリメントや食品に含まれている水溶性食物繊維である。満腹感を与え、食欲を低減し、摂食量を減らすとされている。
効き目はあるか?
グアーガムは減量にはおそらく役立たない。
安全であるか?
グアーガムは十分な水分と一緒に摂取する場合、安全なようである(6か月間にわたり1日最大30 gを6ヵ月間摂取した場合)。しかし腹痛、腹部膨張、下痢、吐気及び痙攣を引き起こす可能性がある。

成分:ガラナ(カフェインの項を参照

成分:フ―ディア
フーディアはアフリカ南部に生息する植物であり、その地域では食欲抑制剤として使われている。
効き目はあるか?
フーディアに関する研究はあまりないが、おそらく食欲を抑えたり、体重を減らしたりすることには役立たないだろう。過去に販売された「フーディア」サプリメントの分析では、それらの製品がフーディアをほとんどあるいは全く含んでいなかったことが示されている。今日販売されているフーディアサプリメントが本物であるかどうかはわからない。
安全であるか?
フーディアは安全でないかもしれない。頻脈、血圧の上昇、頭痛、めまい、吐気及び嘔吐を引き起こす可能性がある。

成分:コラ子(カフェインを参照

成分:マテ(カフェインを参照)

成分:プロバイオティクス
プロバイオティクスは、ヨーグルトなどの食品中の微生物のことであり、消化管の有益な細菌叢を維持・修復するのに役立つとされている。
効き目はあるか?
プロバイオティクスサプリメントは減量にほぼ何の影響も及ぼさないようであるが、まだよく研究されていない。
安全であるか?
プロバイオティクスは安全であるが、腸内ガス産生や他の胃腸障害を引き起こす可能性がある。

成分:ピルビン酸塩
ピルビン酸塩は、体内に元から存在している。ピルビン酸塩を含む減量用サプリメントは、脂肪の分解促進、体重と体脂肪の低減、および運動能力の改善を期待できるとされている。
効き目はあるか?
サプリメントのピルビン酸塩は体重を少量減らすのに役立つかもしれない。
安全であるか?
ピルビン酸塩は安全なようである(1日あたり最大30 gで6週間摂取した場合)。ただし、下痢、腸内ガス産生、膨満感及びガスのために腸内がゴロゴロする症状を引き起こす可能性がある。

成分:ラズベリーケトン
ラズベリーケトンはレッドラズベリーに含まれており、「脂肪燃焼剤」として機能すると言われている。
効き目はあるか?
ラズベリーケトンは、他の成分との組合せにおいて、減量補助剤としてのみ研究されており、単独では検討されていない。体重に及ぼす影響はわかっていない。
安全であるか?
ラズベリーケトンは十分研究されておらず、安全とは言えない。

成分:ビタミンD
ビタミンDは、健常で丈夫な骨格のために必須である。肥満な人ではビタミンDが不足している傾向があるが、ビタミンD摂取が体重を減らという根拠は全く示されていない。
効き目はあるか?
ビタミンDは減量の役には立たない。
安全であるか?
食品やダイエタリーサプリメントからのビタミンD摂取は、成人では1日600〜800 IUの推奨量において安全である。ビタミンDの過剰摂取(1日あたり4,000 IU以上)は有毒であり、吐気、嘔吐、食欲減退、便秘、虚弱及び不整脈を引き起こす可能性がある。

成分:白インゲンマメ/サヤ
白インゲン(Phaseolus vulgaris)は、世界中で生息するマメ科植物である。このマメの抽出物は、炭水化物の吸収を阻害し、食欲を抑えるとされている。
効き目はあるか?
白インゲンの抽出物は、体重と体脂肪を少量減らすのに役立つかもしれない。
安全であるか?
白インゲンは安全なようである(1日あたり最大3,000 mgで12週間摂取した場合)。しかし、頭痛、軟便、腹部膨張及び便秘を引き起こすかもしれない。

成分:イェルバ・マテ(カフェインの項を参照)

成分:ヨヒンべ
ヨヒンベは西アフリカに生息する樹木であるヨヒンベ抽出物は、性欲を増長させ、筋肉量を増やし、男性性機能不全を治療することを目的としたサプリメントに入れられる。ヨヒンベは、減量用サプリメントで検出されることもあり、体重減少を促すとされている。
効き目はあるか?
ヨヒンべは減量には役立たない。
安全であるか?
ヨヒンべは安全でないかもしれない(特に20 mg以上の用量の場合)。深刻な副作用が現れることがあるので、医療従事者の指導の下でのみ使用すること。ヨヒンべは頭痛、高血圧、不安、興奮、頻脈、心臓発作、心不全を起こす可能性があり、死に至しめる場合もある。

ダイエタリーサプリメントの禁止成分であるエフェドラ
エフェドラ(麻黄とも呼ばれる)は、神経系を刺激し、燃焼するエネルギーの量を増やし、減量を加速し、かつ食欲を抑制することができる物質を含む植物である。1990年代、エフェドラは、体重を減少させ運動能力を高めることを目的としたダイエタリーサプリメントにおいて、一般的にみられる成分であった。2004年に米国食品医薬品局(FDA)が安全でないという結論を下し、ダイエタリーサプリメントへのエフェドラの使用は禁止された。エフェドラは吐気、嘔吐、不安、情緒変化、高血圧、心拍異常、脳卒中、発作、心臓発作を引き起こす可能性があり、死に至しめる場合もある。

どのように減量のためのダイエタリーサプリメントを規制するのか?
FDAは、米国におけるダイエタリーサプリメントを監視する連邦政府機関である。市販前にFDAの認可を受けなければならない店頭販売医薬品や処方薬と違って、ダイエタリーサプリメントは市場に出る前にFDAのレビューや認可を必要としない。また製造業者は、これらの製品を販売する以前に、製品が安全でありまたは効果的であるというエビデンスFDAに提供する必要はない。
FDAが安全でないダイエタリーサプリメントを見つけた場合、FDAは、市場からそのサプリメントを撤去させたり、サプリメント製造業者にその製品を回収するよう要請したりすることができる。FDA連邦取引委員会は、例えば、販売するサプリメントについて虚偽の減量効果を喧伝する企業;販売するサプリメントに薬剤を添加している企業;販売するサプリメントで病気の診断、治療、治癒または予防ができると喧伝する企業に対し、措置を講ずることもできる。
ダイエタリーサプリメント規制に関する詳細は、ODSが公表した以下の公報で閲覧できる。
https://ods.od.nih.gov/HealthInformation/DS_WhatYouNeedToKnow.aspx

減量用ダイエタリーサプリメントは有害となり得るか?
すべてのダイエタリーサプリメントと同様に、減量用サプリメントにも副作用があり得るし、処方薬や店頭販売の医薬品との相互作用があり得る。多くの減量用サプリメントにおいて、それぞれの成分を組合せた場合について十分な検討が行われておらず、それらの複合的影響は不明である。
減量用ダイエタリーサプリメントや他のサプリメントを服用している場合、どのような物であっても医療従事者に相談すること。この情報は、サプリメントと医薬品の相互作用、有害な副作用及びその他のリスクを防ぐのに役立つであろう。

偽造品や不良品
例えば「魔法のダイエット錠剤」「脂肪を溶かし去る」及び「食事制限や運動なしに体重が減る」というような魅力的な表記のある減量用サプリメントを見たら、十分気を付けること。話がうま過ぎると思ったときは恐らくそのとおりである。これらの製品は減量には役に立たず、危険でさえあることがある。
市販されている減量用ダイエタリーサプリメント製品には、時として処方薬や規制物質が混ざっていることがある。これらの成分は製品ラベルには表示されないだろうし、害を及ぼす可能性がある。FDAはこうした不正減量用ダイエタリーサプリメント製品についての告示を行っている。

医薬品との相互作用
多くのダイエタリーサプリメントと同様、減量用サプリメントの中には服用している他の薬物やサプリメントと相互作用したり、それらの作用を干渉したりするものもあり得る。日常的にダイエタリーサプリメントと医薬品とを服用している場合、医療従事者に相談すること。

理にかなった減量法の選択
減量用サプリメントは高くつく場合があり、また効果が無い場合もある。体重を減らしそれを維持する一番いい方法は、医療従事者の指導に基づき、健康的な食事計画に沿って、カロリーを制限し、かつ定期的な運動をすることである。
減量を促進するようにライフスタイルを変革すると、おまけとして、気分やエネルギーのレベルも向上し、かつ心疾患、糖尿病及び特定の種類のがんのリスクも低下する可能性がある。

どこでより詳しく調べられるか?
• 減量用サプリメントに関する一般的な情報
◦ 減量用サプリメントに関する医療従事者用ファクトシート(ODSのウェブサイト)
https://ods.od.nih.gov/factsheets/WeightLoss-HealthProfessional/
◦ ダイエット広告の表示内容を見極める(連邦取引委員会のウェブサイト)
https://www.consumer.ftc.gov/articles/0061-weighing-claims-diet-ads
• 体重管理、肥満、運動及び栄養に関する公報
◦ NIHの糖尿病および消化器ならびに腎疾患研究所の体重管理情報ネットワーク
https://www.niddk.nih.gov/health-information/communication-programs/win
◦ NIHのMedlinePlusの体重管理に関する記事
https://medlineplus.gov/weightcontrol.html
• ダイエタリーサプリメント購入に関するより詳しい助言
◦ FAQ: ダイエタリーサプリメントはどのブランドを購入すべきか?(ODSのウェブサイト)
https://ods.od.nih.gov/Health_Information/ODS_Frequently_Asked_Questions.aspx#Brands
• 健康的な食事に関する情報
◦ 米国国民向け食事ガイドライン
https://health.gov/dietaryguidelines/2015/guidelines/
◦ 米国農務省作成の食生活指針”MyPlate”
https://www.choosemyplate.gov/
免責事項
ODSによるこのファクトシートで提供される情報を医療的助言の代わりにすべきではない。ダイエタリーサプリメントについての関心事項や質問、ダイエタリーサプリメントを使用することに関して、および全体的に健康に最もよいと思われることに関しては、医療従事者(医師、登録栄養士、薬剤師等)に相談することを勧める。この公報で特定の製品やサービスが言及されていたり、ある組織や専門家団体の助言が言及されていたりしても、ODSがそれらの製品やサービスまたは専門家の助言を公認しているわけではない。