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CFSANの新しいシニア科学アドバイザーは農産物の安全性向上への架け橋を築こうとしている

CFSAN’s Senior Science Advisor Aims to Build Bridges to Advance Produce Safety
02/05/2018
https://www.fda.gov/Food/GuidanceRegulation/FSMA/ucm595125.htm
Jim Gorny博士がFDAに戻ってきた。彼は、米国食品医薬品安全局(FDA)が農産物の安全性向上に取り組んでいた重要な時期に、食品安全の専門家として在籍していた。彼は5年前にFDAを離れ、農産物販売協会(PMA)の食品安全および技術部門の副部長として、別の見地から食品の安全性に取り組んだ。PMA (Produce Marketing Association)は、農産物供給チェーン全体を代表する業界団体である。
Gorny博士がFDAに戻ってきたのは、数ある任務の中でも特に、農産物安全の専門家の特別チームと共に、汚染された農産物による疾病を防ぐために、科学やリスクに基づいて定められた要件が満足されるようにする任務に取り組むためである。
2009年から2013年まで、Gorny博士はFDAの食品安全部門のシニアアドバイザーであった。彼は、食品安全近代化法(FSMA)が2011年に成立した後、最初のFSMA規則案作成に携わった。彼は、FDAが深刻な食中毒の発生に対応した際、例えばマスクメロンが関係して発生し、33名が死亡した2011年のリステリア症の流行などにおいて、重要な役割を果たした。
彼は、FDAの米国食品安全・応用栄養センター(CFSAN)に設けられた新しいポジション、すなわち、農産物の安全性関するシニア科学アドバイザーの職籍に就く。彼は、そこでの新しい任務に彼の考えを取り入れ、この好機を生かして米国食品安全近代化法の農産物安全規則を理論から実践に移すのに必要な活動を推し進める。
◊ Jim Gorny博士にFDAの外で農産業界で働いていた経験が今後のFDAでの仕事にどのように活かされるかを聞いた
農産物安全規則が農産業界に与える影響については幅広い立場から理解できるようになった。規則による新しい要件を理解し、それに適合しようと準備するために、農産業界の人々がどれほど努力しているかを目のあたりにしてきた。
FDAは、農産物安全規則を実施するための好ましい枠組みを構築してきた。しかし、それでもうその規則が実際にどのように機能するかについての疑問に全て答えたことになるのだろうか?いや、農産物の安全性に関しては、一つだけ用意すれば全ての場合に通用するということは無く、規則の実施のために柔軟な手段を採用するため、時間が必要であり、これはFDAが担う課題の一部なのである。
素晴らしい意志を持った人たちは農産業会にもFDAにもいることを知っている。農産業会やFDAの人たちは成功に向けて協働しなくてはならない。
FDAは州の農業部職員および公衆衛生担当職員から多くのことを学ぶことができる。彼らは、その州の栽培農家が遭遇する地域、季節、農作物の品種ごとに異なる問題に熱心に取り組んでいるからである。
生鮮農産物は、健康的な食事にとって、栄養的に重要な要素である。栄養の向上は、CFSANの任務の重要な一部である。したがって、我々は、農家が消費者に栄養豊富な新鮮な農産物を潤沢に提供できるようにしなくてはならない。
何よりもまず、私は農村と共に在って任務に取り組むつもりである。