食品安全情報blog過去記事

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デンマークのキャンペーンはHPV予防接種の信頼を再構築

Denmark campaign rebuilds confidence in HPV vaccination
February 2018
http://www.who.int/features/2018/hpv-vaccination-denmark/en/
Eigil Rosegar Poulsenは2010年に妻を子宮頸がんで亡くし、3人の娘を一人で育てている。デンマークではHPV予防接種は2009年からで妻には遅すぎた。彼は予防接種を強く推進している。しかしHPV予防接種についての議論を聞くと悲しくなる。何故親が予防接種を受けさせないのか理解に苦しむ。デンマークでは2014年から12際の少女のHPVワクチン接種率が約90%から40%に急激に低下した。メディアでワクチン接種した少女達の痛みや疲労などの症状が何度も報道された。そしてそれ以降これらの症状はワクチンと因果関係はないことがたくさんの研究で示されてきた。
何故多くの親たちが予防接種を避けるのかを理解するためにデンマーク保健局は2016年に解析を行った。ワクチンを疑う親たちのほぼすべてが副作用とされる物語をメディアやオンラインで聞いたことがある。「我々がHPV予防接種の大切さについての情報を出していても、多くの親たちは予防接種を受けるかどうか判断するために必要な情報が欠けていると感じている」とBolette Søborgはいう。1年後、デンマーク保健局、デンマークがん学会、デンマーク医師会が協力して“Stop HPV, Stop Cervical Cancer”キャンペーンを開始した。新聞や雑誌、フェイスブックで情報を伝え質問に答えた。キャンペーン開始9か月で既に予防接種率が上がっていることが示された。この教訓を他国に共有しよう。
(一部略)