食品安全情報blog過去記事

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意見等

  • トマト、ピーマン、ナス、オクラおよび皮ごと食べるウリ科植物におけるイソフェタミドのMRLs改定申請

Modification of the existing maximum residue levels for isofetamid in tomatoes, peppers, aubergines, okra and cucurbits with edible peel
EFSA Journal 2018;16(5):5264 [24 pp.]. 14 May 2018
http://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5264
申請者であるISK Biosciences Europe N.V.社により提出されたデータは、評価対象の農作物の新規MRL案を導出するのに十分なものであった。評価対象の農作物中のイソフェタミドを検出限界0.01 mg/kgで検出して管理できる実用的な分析方法が利用可能となっている。EFSAは、報告されている農法によってイソフェタミドを使用した結果生じる残留物を短期あるいは長期摂取しても、消費者の健康にリスクを生じる可能性は低いと結論付けた。規制のためのリスク評価に適した信頼性の高いエンドポイントも提示されている。

  • イヌ・ネコ用飼料添加物としてのLactobacillus acidophilus D2/CSL (Lactobacillus acidophilus CECT 4529株)の安全性と有効性

Safety and efficacy of Lactobacillus acidophilus D2/CSL (Lactobacillus acidophilus CECT 4529) as a feed additive for cats and dogs
EFSA Journal 2018;16(5):5278 [9 pp.]. 8 May 2018
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5278
飼料添加物Lactobacillus acidophilus D2/CSLは、Lactobacillus acidophilus CECT 4529株の生きた細胞を含む組成物である。Lactobacillus acidophilus CECT 4529株の安全性は、2014年にEFSAによて評価されており、対象動物種や環境に対して安全であるとみなされている。したがって、Lactobacillus acidophilus D2/CSLも、イヌやネコを含む対象動物、環境対して安全であると判断される。また、使用者におけるハザードも考えにくい。ただし、眼や皮膚に対する刺激性物質であり、皮膚および呼吸器感作性物質とみなすべきである。Lactobacillus acidophilus D2/CSLは、イヌやネコの消化管の微生物叢を安定化して便の硬さを改善することを企図した添加物である。飼料1 kg当たり5 × 109 CFUの用量で投与を受けたイヌやネコの糞便の水分を減らす可能性が示されているが、効果の大きさの生物学的意義は不明確である。

  • 飼料添加物の有効性に関する評価についてのガイダンス

Guidance on the assessment of the efficacy of feed additives
EFSA Journal 2018; 7 May 2018
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5274
このガイダンス文書は、動物の栄養の分野で使用する添加物の認可を得ようとする申請者が、申請文書を作成・提示するのを支援することを目的としたものである。

Outcome of the public consultation on the draft guidance on the assessment of the efficacy of feed additives
7 May 2018
https://www.efsa.europa.eu/en/supporting/pub/1411e
2017年12月4日から2018年1月28日までパブリックコメントを募集し、12団体から175の意見を受け取った。受け取ったコメントやそれらへのEFSAの対応状況は、この報告書の中で表の形にまとめてある。このガイダンスは、2018年4月17日のFEEDAPパネルの本会議で討議・採択されており、EFSA Journalに発表される。

Safety of natural mixture of dolomite plus magnesite and magnesium‐phyllosilicates (Fluidol) for all animal species
EFSA Journal 2018;16(5):5272 [7 pp.]. 4 May 2018
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5272
2016年の意見でFEEDAPパネルは、乳牛と子豚(離乳)に完全飼料1 kg当たり20,000 mgの用量は安全だと結論付けた。この結論は肥育豚には拡大されたが、ニワトリや他の動物種での安全性については結論を導出できなかった。今回、すべての動物種での安全性評価を完了するために、肥育子牛と肥育鶏を用いた耐容試験の情報が提示され、最大耐容量が最高推奨用量の約5倍であることが示された。そのためFEEDAPパネルは、完全飼料1 kg当たり20,000 mgの用量は、肥育子牛と肥育鶏に安全だと結論付けた。4種の動物/生育期において同等の安全性マージンがあり、安全であると判断されたため、安全性の結論は全動物種に外挿される。安全な飼料中濃度の場合、この添加物は飼料(飼料添加物を含む)の消化率に影響を及ぼさなかった。

  • 全動物種用技術的飼料添加物として使用される際のBacillus subtilis KCCM 10673P株およびAspergillus oryzae KCTC 10258BP株の安全性と有効性

Safety and efficacy of Bacillus subtilis KCCM 10673P and Aspergillus oryzae KCTC 10258BP when used as a technological feed additive for all animal species
EFSA Journal 2018;16(5):5275 [8 pp.]. 4 May 2018
https://www.efsa.europa.eu/en/efsajournal/pub/5275
この添加物は、Bacillus subtilisの1菌株とAspergillus oryzaeの1菌株から成り、飼料材料に組み合わせて用いられる全動物種用の技術的添加物(提案されている機能的分類グループ: 栄養阻害因子を低減する物質)である。この2つの微生物についての科学的意見はすでに発表されており、Bacillus subtilisの対象動物、消費者、使用者および環境への安全性は証明されたが、Aspergillus oryzaeの対象動物種や消費者への安全性、およびこの添加物の栄養阻害因子を低減するという有効性については結論を導出できなかった。この添加物のAspergillus oryzae成分について、新たに二次代謝産物の広範な分析調査を行った結果、15種類の代謝物質が検出・定量された。検出された代謝物質のいずれも、添加物が加えられた飼料材料を与えられた対象動物や、その動物由来製品の消費者に有害影響を与える恐れはないと考えられた。栄養阻害因子の低減については、2種類の因子、すなわちラフィノース属オリゴ糖とトリプシン阻害剤で検討が行われた。この添加物に用いた菌株の組合せで、ダイズに天然に存在するオリゴ糖やトリプシン阻害剤の濃度を大幅に減らすことができた。他の飼料材料は検討されていない。