食品安全情報blog過去記事

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論文

  • 心臓の健康のために週に二回の魚を維持

Keep saying yes to fish twice a week for heart health
17-May-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-05/aha-ksy051418.php
Circulationに発表された米国心臓協会の助言は、週に2回の魚、特にオメガ3脂肪酸の多い魚を食べることは心不全や冠動脈疾患、心停止リスクを下げるのに役立つことを再確認した。最新の助言を2002年に発表して以来、科学的研究はさらに確立された。水銀汚染のリスクも考慮したうえで成人の利益はリスクを上回ると結論した。また環境的に持続可能な養殖技術なども簡潔に議論している。魚油サプリメントは薦めない。

  • 抗真菌剤耐性は病気と世界的食糧不足につながる可能性がある

Resistance to antifungal drugs could lead to disease and global food shortages
17-May-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-05/icl-rta051618.php
Science 耐性特集の一部。抗生物質耐性の問題は広く認識されているが抗真菌剤耐性は認識不足である。
Science
18 May 2018 Vol 360, Issue 6390
Special Issue The Rise of Resistance
殺虫剤、抗菌剤、抗真菌剤、バイオサイドそれぞれへの耐性に関するレビュー掲載

  • 古代の世界で如何にして稲作が拡がったか

Scienceニュース
How rice farming may have spread across the ancient world
By Lizzie WadeMay. 17, 2018
http://www.sciencemag.org/news/2018/05/how-rice-farming-may-have-spread-across-ancient-world
4000年前のDNAを調べて、稲作が始まった中国からの農民の移動が東南アジアへの拡大原因であることを示唆する。このことは既にその地にいた狩猟採集民達は農業を学ぶことはなかったことを意味する。Scienceに発表。

Young people are choosing marijuana before cigarettes and alcohol
17-May-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-05/s-ypa051718.php
過去10年で12-21才で他の薬物より先に大麻を使い始める割合が有意に増加している
Prevention Science。薬物を使用しない若者も増加しているのでこの増加がタバコを吸わなくなったせいかもしれない。

  • 購入者は知るべき:一部の水フィルター水差しは毒素を除去する能力が高い

Buyer beware: Some water-filter pitchers much better at toxin removal
17-May-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-05/osu-bbs051718.php
Water Science Technology: Water Supplyに発表されたオハイオ州立大学の研究によると、有害汚染物質を除去する水差しは性能が同じではない。3つの有名ブランドの製品のミクロシスチン除去性能を調べた。エリー湖の水を使って調べ、いずれも濃度を下げるが一般的に安価なものはきれいにしない。濾過速度が遅いもの、活性炭の材料がいろいろなものの組み合わせでできたもののほうが性能がよい。一度フィルターに補足されたミクロシスチンはフィルターに補足されたままで溶出はしない。

  • 肥満が喫煙と喫煙本数に関連する

Obesity linked to increased risk of taking up smoking and smoking frequency
16-May-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-05/b-olt051418.php
BMJ。喫煙者は平均すると非喫煙者より体重が少ないが禁煙すると体重が増えることがよく知られている。しかしより重度の喫煙者は軽度の喫煙者より体重が重い傾向がある。これらは運動不足や不健康な食生活のような他のライフスタイル要因による可能性もあるが肥満が喫煙頻度に影響する可能性もある。遺伝的根拠からはニコチン依存や高エネルギー摂取のような依存性行動に共通の生物学的基礎があることが示唆されている。
そこで英国とフランスの研究者らが、英国バイオバンクとタバコと遺伝子コンソーシアムデータベースの45万人のBMI、体脂肪、ウエストに影響することがわかっている遺伝子変異をメンデルランダム化Mendelian randomizationと呼ばれる手法で解析した。結果としてBMIが4.6 kg/m2増加する毎に喫煙者になるリスクが英国バイオバンクでは18%、タバコと遺伝子コンソーシアムでは19%増加した。またBMIの増加は一日に吸うタバコの本数の増加とも関連した。

  • 中程度から強度の運動は認知症のヒトの認知機能低下を遅くしない

Moderate to high intensity exercise does not slow cognitive decline in people with dementia
16-May-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-05/b-mth051418.php
BMJ

  • 多すぎるカバがアフリカ中の水棲生物に害を与えているかもしれない

Scienceニュース
Excess hippo dung may be harming aquatic species across Africa
By Elizabeth PennisiMay. 16, 2018
http://www.sciencemag.org/news/2018/05/excess-hippo-dung-may-be-harming-aquatic-species-across-africa
Nature CommunicationsとPNASに発表された二つの論文で多すぎるカバの影響を報告