食品安全情報blog過去記事

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米国の食糧供給が受ける可能性がある攻撃に対して製造者が実施する防御を支援するための新たなガイダンスに関するFDA長官の声明

Statement from FDA Commissioner Scott Gottlieb, M.D., on new guidance to help manufacturers implement protections against potential attacks on the U.S. food supply
June 19, 2018
https://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm611177.htm
食品に異物を混入させるなどの意図的な不良化は、米国の食糧供給にとって非常に深刻な脅威である。そのような脅威から米国の食糧供給網を防御する活動を監督するため、食品安全近代化法(FSMA)の一環として、FDAの権限が強化された。
2016年に、食品に意図的に加えられる可能性があるハザードに対処するための規則の最終案が発行された(意図的食品不良化規則: IA規則)。食品業界は、意図的不良化に脆弱とされる食品施設での処理工程に対し、リスク低減策を実施することが求められる。
この規則では、職員などの正規に施設に出入りできる者による攻撃などを想定し、そのような内部関係者の攻撃の防御に役立つ方策を求めている。食品施設は、脆弱性を低減する戦略を立てることと、それを実際に機能させることが求められる。
2019年7月の発効に向けて、3部構成のガイダンス案1(第2および3部は今年後半に公表)の発行などを行い、FDAは業界の活動を支援していく。
第1部では、脆弱性の評価方法や低減策の特定と実行方法に焦点を当てている。
第2部では、施設ごとの事情により寄り添った脆弱性評価手法および食品施設職員の教育要件に焦点を当てる。
第3部では、問題の是正行為、施設に設けたシステムが機能しているかどうかの検証方法、食品防御計画の再分析要件および記録保存要件に焦点を当てる。
今後、ガイダンス案などについて、利害関係者のフィードバックを受け、公聴会パブリックコメントの募集を行っていく。教育の機会の創出や教育ツールの開発も行っていく。