食品安全情報blog過去記事

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FDAは大麻の有効成分からなる最初の医薬品を希な重症てんかん治療のため認可

FDA approves first drug comprised of an active ingredient derived from marijuana to treat rare, severe forms of epilepsy
June 25, 2018
https://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm611046.htm
Epidiolex (カンナビジオール) [CBD]経口溶液を、Lennox-Gastaut症候群とDravet症候群の2才以上の患者のてんかん発作に認可した。これはFDA大麻由来物質を医薬品に認可した初めてのものである。さらにDravet症候群の治療用の薬物は初めてである。

  • 大麻やその成分中の有効物質の医療用としての安全性と有効性を証明するためには適切な研究を行うことが重要であることについてのFDA長官Scott Gottlieb, M.Dによる声明

Statement by FDA Commissioner Scott Gottlieb, M.D., on the importance of conducting proper research to prove safe and effective medical uses for the active chemicals in marijuana and its components
June 25, 2018
https://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm611047.htm
過去十年、大麻やその化合物を使った治療法の開発に関心が高まってきている。「医療用大麻」の提唱者らはがんや多発性硬化症PTSDなどの無数の病気に使うことを宣伝している。FDAはこの分野の研究を支持してきたが大麻はSchedule I化合物でリスクも知られている。大麻の成分が有効で安全であることを証明する研究は他の医薬品と同等の水準である必要がある。
本日FDAは精製したCBDでできた医薬品を希なてんかん疾患の発作用に認可した。このことは大麻成分のしっかりした科学的研究が重要な治療法につながることを示す。これは医学の進歩であるが、大麻を認可したわけではないことに注意が必要である