Statement from FDA Commissioner Scott Gottlieb, M.D., on the process FDA is undertaking for reviewing and modernizing the agency’s standards of identity for dairy products
July 26, 2018
https://www.fda.gov/NewsEvents/Newsroom/PressAnnouncements/ucm614851.htm
最近多く議論され、より明確にされなくてはならない問題として、植物を主原料とした様々な食品が、基準を満たした乳製品の代わりに市場に出回っていることが挙げられる。これらの植物由来製品では、「ミルク」、「ヨーグルト」、「チーズ」といった用語が製品名につけられている場合が多い。しかし、これらの代替製品は、1938年に連邦食品・医薬品・化粧品法(FD&C Act)が制定される以前から米国民が知っている「ミルク」等の基準を満たしておらず、栄養成分含量にもばらつきがあることがある。
これは公衆衛生の面から重要である。例えば、コメを原料とした飲料を与えられていた幼児がクワシオルコル型栄養失調と呼ばれる深刻なタンパク質不足に陥った例がある。また、牛乳の代わりにダイズを原料とした製品を与えられた幼児がビタミンD不足からクル病となった事例もある。こうした代替製品の中には、牛乳と比べてタンパク質や他の栄養素をわずかしか含まないものもあるのである。
FDAは、こうした製品のラベル表示に変更を加えたり製品の栄養含量について医療従事者や子供の親を教育したりすることで、前述のような公衆衛生上の問題が防げるかどうかを考えている。このような側面から、FDAは食品の定義に関する基準を近代化し、食事に関する消費者向け情報を強化するための全体的なプロセスの一環として、乳製品の定義に関する基準に注意を向けている。
今週、FDAは、食品の定義に関するFDAの基準を大幅に近代化するプロセスを開始し、まず栄養改革戦略集会(Nutrition Innovation Strategy Public Meeting)の場で、関係者からの意見を集めることにしている。そして、集められた情報をレビューし、夏の終わりから秋の初め頃、ミルク等の用語を植物由来代替物に使用することについての消費者の意識や理解に関連する一連の質問をまとめ、追加の意見募集を行う予定である。また、来年1年をかけて、業界向けガイダンスの作成や、FDAの規制方針を示す新しい法令遵守政策の公表を含めた次の段階を考えていく予定である。
一方で、消費者の誤解を招き、健康を脅かすようなラベル表示に対しては、措置を講じ続けていく。
FDAは、問題となっている食品の定義に関する基準が消費者の期待に沿うものになっているかどうかについて意見を求めている。また、食品技術、栄養科学、栄養強化事例、市場傾向における変化についても、基準の見直しの観点から情報を得たいと考えている。食品の定義に関する基準のために、業界が製品組成の変更を避け、脂肪や食塩含量などを低減できないということも耳にしており、どのように基準を修正したらより健康的な食品の生産を促せるかについても意見を求めている。
FDAは、このプロセスが進捗している期間中常に市民に更新情報を送り続けるようにしたいと望んでいる。