食品安全情報blog過去記事

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論文

  • 福島災害で放出された高放射能セシウムの多いマイクロパーティクルについての最初の信頼できる推定

First reliable estimates of highly radioactive cesium-rich microparticles released by Fukushima disaster
14-Aug-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-08/gc-1re081218.php
Goldschmidt地球化学会議のプレスリリース
事故で放出されたセシウムの一部がガラス状の微小粒子の形態になっていることがわかっっていたが、九州大学のSatoshi Utsunomiya准教授らのグループがその量や分布について始めて推定した。この研究の一部はEnvironmental Science & Technology, 52(11), (2018) 6390-6398,に発表されている。福島事故で放出されたセシウムの総量に変わりはない
この研究についてWoods Hole 海洋学研究所のKen Buesseler博士は、「この研究はセシウムの一部が微小粒子になっていることを強調するものの、福島事故後の土壌中総セシウム濃度の評価には含まれていて見過ごされてはいない。心配すべき追加の放射線があると考えるべきではないが、濃縮されているので健康影響が異なるかもしれない。研究者らはこうした微少粒子を定量するための新しい方法を開発した、それが語るべき重要な話である」と述べている。
(珍しく注意書きつきのプレスリリース。一部の界隈が「セシウムボール」とよんで騒いでいるもの)

  • グアテマラの「警告すべき」糖尿病の流行は肥満ではなく高齢化に関連

'Alarming' diabetes epidemic in guatemala tied to aging, not obesity
14-Aug-2018
https://www.eurekalert.org/pub_releases/2018-08/uops-d081418.php
PLOS ONE。人口の最大60%を占める先住民の25%以上が2型糖尿病あるいは前糖尿病である。BMIとは関連がなく、年齢と関連した。

  • 如何にしてタックスヘブンが地球環境を脅かしているか

How tax havens threaten Earth’s environment
14 August 2018
https://www.nature.com/articles/d41586-018-05961-w
森林破壊や違法漁業に関与している企業はタックスヘブンとみなされている地域と強い関係がある
Nature Ecology and Evolutionに発表された解析。違法漁業で捕まった船の70%は船籍がタックスヘブン、特に多いのがベリーズパナマ。またアマゾン川流域で森林破壊を伴う農業や畜産への出資も多くがタックスヘブンから。ケイマン諸島がトップ
(SumOfUsは企業は全て悪、ではなくて、こういう悪徳企業を批判すればいいのに。)