食品安全情報blog過去記事

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その他

  • 食品の質とがんリスクについてしらべた研究への専門家の反応

SMC UK
expert reaction to study looking at nutritional quality of food and risk of cancer
September 19, 2018
http://www.sciencemediacentre.org/expert-reaction-to-study-looking-at-nutritional-quality-of-food-and-risk-of-cancer/
PLOSに発表された研究への反応
栄養と消化管の健康に関する独立コンサルタントElizabeth Lund博士
特定の食品ではなく、食生活が健康的か不健康かが重要であることを強調する。がんリスクに影響することが知られている多数の要因を調整した後、カロリーと飽和脂肪と塩と砂糖が少なく繊維とタンパク質と野菜果物ナッツが多い食生活がほんの少し利益があることを示した。15年のフォローアップ期間にがんになるリスクは、“Nutri-Score”システムで最も健康的な食事だと1000人あたり7人で、最も質が悪い食事だと1000人あたり8人である
Cambridge大学リスクの公衆理解Winton教授David Spiegelhalter教授
この研究で報告されている関連は非常に弱く、著者らの強い結論を正当化しない。彼らの主張する「リスク増加」は、最も質の悪い食生活で20年の間に、最も質の高い食生活の人より1000人中1人が余分にがんになる;14人が15人に。このような小さな影響は調整が不十分だったことで説明できる。
King’s College London栄養と食事名誉教授Tom Sanders教授
栄養プロファイリングはいろいろな食品の健康さを測定すると主張されている。それは食品を100gあたりのエネルギー、飽和脂肪、塩、砂糖でスコアリングし、繊維、タンパク質、野菜、果物、ナッツ、豆などを含む場合は下方修正する。数字が少ないほど健康的とされる。
この研究がやったことは、食べたと報告された個々の食品の栄養プロファイリングスコアの平均値を出した。それから総カロリーで補正した。またフランスのプロファイリングシステムも使っている。それは乳製品をより好ましいものとして扱っている。
予想通り野菜や果物や魚の少ない肉の多い食事はスコアが高く不健康とされた。しかしエネルギー摂取量はスコアが小さい方が500kcal少なく、つまり健康的食生活をしている人の方が総摂取カロリーが少ないと報告している。しかし実際のところ最もスコアが低い人のBMIが最も高い。これはこの集団が過少申告していることを示唆する。つまりこのような食生活の測定法はあまり正確ではない可能性がある。
(略)
要約とプレスリリースは正当化できない
この研究の結果はこのスコアが肥満を予想できないことが最も残念だ、なぜならそれが栄養プロファイリングを導入した理由なので。
私がこの研究から言えることは不健康な食事ががんの原因であるということではなく、食品の健康さを測定するこの方法は信頼できないということである。
(個々の食品が「ヘルシー」でも食生活が健康的とは限らない)

  • 米国トップ科学機関が熱望されていたハラスメント方針を発表

Natureニュース
Top US science agency unveils hotly anticipated harassment policy
19 September 2018 Alexandra Witze
https://www.nature.com/articles/d41586-018-06766-7
NSFのハラスメント報告規則は米国政府の科学機関としては最も厳しい

  • 有名な古生物学者がいじめ調査のあと100万ポンドの研究費を失う

Natureニュース
Prominent palaeontologist loses £1-million grant following bullying investigation
Update 19 September 2018  Holly Else
https://www.nature.com/articles/d41586-018-06764-9
反ハラスメント方針違反としてBath大学のNicholas Longrichが懲戒
(学生に対するハラスメント)

  • あなたの肝臓を守る最良の方法

Best Ways to Protect Your Liver
by Berkeley Wellness Published September 13, 2018
http://www.berkeleywellness.com/supplements/herbal-supplements/article/best-ways-protect-your-liver
・大量飲酒を避ける
・医薬品の用法用量を守る
・肥満を避ける
・有害物質を使う仕事をしているのなら換気と予防対策をしっかり
・ダイエタリーサプリメントに注意。特に肝臓を守ると宣伝しているサプリメントに頼らないこと
・A型とB型肝炎の予防接種をしてC型肝炎の検査をする