食品安全情報blog過去記事

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食品サプリメント:推奨表示の改訂

Food supplements: label advisory statements and suggested reformulations(18 May 2004)
http://www.food.gov.uk/foodindustry/guidancenotes/labelregsguidance/supplementreformguidance
大量のビタミン類を含むサプリメントについて、英国Expert Group on Vitamins and Minerals (EVM)が推奨表示を改訂した。

英国食品基準庁がビタミン類の入っているサプリメントに副作用が起こる可能性があるという表示を勧めることにした、というニュース。
○ビタミンCについては一日摂取量が1000mgを超える場合、感受性の高い人には胃不調をおこすかもしれない
○鉄は20mg以上の場合、感受性の高い人には胃不調をおこすかもしれない
○カルシウムは一日摂取量が1500mg以上の場合、感受性の高い人には胃不調をおこすかもしれない
マグネシウムは一日摂取量が400mg以上の場合感受性の高い人には胃不調をおこすかもしれない
○ニッケルは量に関わらず皮膚の発疹を誘発する可能性がある
○ベータカロテンは一日7mg以上は摂らないように、とタバコを吸う人は避けるように、の二種類
ニコチン酸は一日摂取量が20mg以上の場合はニコチンアミドに変えるべきで、もし変更しないのなら、感受性の高い人には皮膚の紅潮をおこすかもしれない
亜鉛は一日摂取量が25mg以上の場合、長期摂取で貧血の恐れがある
マンガンは一日摂取量0.5mg以上の場合は長期摂取で筋肉の痛みと疲労をひきおこすかもしれない
○リン酸は一日摂取量が250mg以上の場合、感受性の高い人には胃不調をおこすかもしれない
○ビタミンB6は一日摂取量が10mg以上の場合はチクチク痛む感じやしびれをひきおこすかもしれない、100mg以上は量を減らすように

が表示すべき事項にリストアップされている。
ビタミン錠剤を摂っている人は注意してください。
一種類のビタミン剤で一日摂取量がそれほど高くなくても、いろいろなものを足してみたら超えていた、ということもあるので要注意。調子の悪い原因がビタミン剤やサプリメントだった、というのはよくある話。だから素人判断で「調子が悪いからサプリメントをもっとたくさん摂ろう」というのは絶対やめましょう。大抵のビタミン類はまともな食事をしていれば不足することはないので基本は食事。サプリメントはあくまで補助的に利用するもので慢性的に頼りにするものではない、ということです。