食品安全情報blog過去記事

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脂肪酸のショ糖エステルE473とショ糖グリセリドE474についてのAFCパネルの意見

Opinion of the AFC Panel on Sucrose esters of fatty acids E 473 and sucroglycerides E 474
23 November 2004
http://www.efsa.eu.int/science/afc/afc_opinions/706_en.html
脂肪酸のショ糖エステルはEUではoil/water乳剤の安定化剤や乳化剤として認可されている。食品に関する科学委員会SCFは1992年に脂肪酸のショ糖エステルについてグループADI 0-20 mg/kg 体重(ショ糖モノステアリン酸として)、但し四価及びそれ以上のエステルの存在率は7%を超えないこと、を設定している。
今回新しい実験データが得られたので再評価を行った。
2年間の慢性毒性/がん原性試験及びヒトに対する緩下作用などのデータを評価し、脂肪酸のショ糖エステルE473とショ糖グリセリドE474について全体的NOAEL 2000 グループADI 40mg/kg体重/日が設定できる。しかしヒトでの耐性試験からは大人で一日2g以上の摂取は消化管症状を誘発しうることを指摘しておく。このADIは四価以上のエステルが1%を超えない一、二、三エステル類をカバーする。
脂肪酸のショ糖エステルE473とショ糖グリセリドE474のヒト成人での長期摂取量予想では95パーセンタイルが20mg/kg/dayであり、幼い子どもではADIに近づく。より精度の高い予測が必要である。
全てを総合して脂肪酸のショ糖エステルE473とショ糖グリセリドE474についてグループADI 30mg/kg体重/日を設定する。