食品安全情報blog過去記事

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成人における水銀レベルと認知機能

Mercury levels and cognitive function investigated in adults
19-Apr-2005
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2005-04/jhub-mla041505.php
魚中のオメガ3脂肪酸は健康に良いことがわかっていても、多くの魚には水銀が含まれる。
JAMAの4月20日号に発表された研究では50-70才の米国都市部住人474人の血中水銀レベルと認知機能試験12種類の結果について調べた。血中水銀濃度の中央値は2.1 microg/L (レンジは 0-16 microg/L)で、参加者の約10%がEPAによるガイドライン値を超えている。
血中水銀濃度の高さは複雑な二次元曲線を思い出す記憶試験でのスコアを低下させたが、運動速度測定試験・視覚-手協調及び手の器用さは上昇させ、他の多くの試験では水銀レベルとの相関はなかった。従って水銀レベルと多様な脳機能指標との一定の相関関係はなく、このレベルの水銀は認知機能に悪影響はないと結論した。
Blood Mercury Levels and Neurobehavioral Function
Megan Weil et al.
JAMA. 2005;293:1875-1882