食品安全情報blog過去記事

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シナモンの過剰摂取:健康リスクが否定できない

27.09.2006
http://www.bfr.bund.de/cm/208/hohe_taegliche_aufnahmemengen_von_zimt_gesundheitsrisiko_kann_nicht_ausgeschlossen_werden.pdf
II型糖尿病などの際の血糖値を下げるダイエタリーサプリメントとしてシナモンカプセルが販売されている。製造業者は安全性のデータもなく長期に渡りグラム単位の摂取を薦めている。シナモンの血糖値を下げる作用も証明されていない。BfRは消費者保護の観点からリスク評価を依頼された。
シナモンはスパイスとして少量使う場合歴史は数千年あり特に問題はない。しかしグラム単位で長期間摂取した場合のデータはない。主にセイロンとカッシアの種類があり、セイロンには肝障害の原因となるクマリン含量が少ない。しかし検査の結果、製造業者は主にカッシアを使用している。シナモンカプセルを推奨量を摂取した場合、EFSAによるクマリンTDI 0.1 mg/kg/dayを超える。さらにクマリン以外にもシナモンカプセルは妊娠女性にリスクとなる。動物実験ではシンナムアルデヒドは胎児に悪影響がある。従ってBfRは警告表示が必要だと考える。
シナモンから生じる可能性のあるスチレンは検査したものからは検出されなかった。
BfRはシナモンサプリメントは食品ではなく有効性を評価した上で医薬品として規制されるべきだと考える。