食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

乳幼児用食品へのL-システイン使用に関するAFCパネルの意見

Opinion of the Scientific Panel AFC related to the use of L-cysteine in foods intended for infants and young children
3 November 2006
http://www.efsa.europa.eu/en/science/afc/afc_opinions/ej390_L-Cysteine.html
L-システインは非必須アミノ酸で広く多様な食品中に存在し、特に穀類に含まれる。
ECの食品に関する科学委員会SCFが既に小麦処理用食品添加物としてのL-システインの安全性を評価している。EC規制では加工穀物食品及び乳幼児用食品、乳児用ミルク、フォローアップミルクへの栄養強化目的として使用できる物質にリストアップされているが、乳幼児用食品に許可されている食品添加物リストには収載されていない。
申請者はL-システインとその塩酸塩を乳幼児用ビスケットに使用される小麦粉の処理剤として1g/kgでの使用を申請している。乳幼児用ビスケットは砂糖や脂肪の量などが適切であることが要求されるが、低脂肪ビスケットは硬くてもろくなるため子どもの口の中で割れたときに窒息リスクがある。L-システインは生地の質を改良して最終製品のテクスチャーを制御する働きがある。
乳幼児が一日1-3枚のビスケットから摂取するL-システインの量は他の食品から摂る量に比べて低く、総摂取量の2-6%にしかならない。従って安全上の問題はない。