食品安全情報blog過去記事

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ミルクや肉もトランス脂肪酸を含む

Bern, 13.02.2007
http://www.blw.admin.ch/dokumentation/00016/00261/index.html?lang=de&msg-id=10803
ある種のトランス脂肪酸、特に硬化植物油に含まれるようなものに健康への悪影響があるとしても、共役リノール酸については当てはまらない。ALP研究所は反芻動物の肉やミルクに含まれるトランス脂肪酸について研究している。
最近トランス脂肪酸についての言及が多い。一般的にトランス脂肪酸TFAと呼ばれるものは不飽和脂肪酸の一種であり油脂の硬化などで生じる。同時にTFAは天然に反芻動物で作られミルクや肉にも含まれる。
動物由来のトランス脂肪酸は少ない
植物油の硬化で生じるトランス脂肪酸に心疾患リスクを増加させる可能性があることはよく知られているが、動物由来のTFAに同じ作用があるかどうかについての疫学研究はない。動物由来のTFA濃度は工業製品より低い。また動物由来のTFAには有益とされる共役リノール酸に変換されるものもある
ウシの飼料で脂肪酸含量が変わる
飼料が動物由来食品の品質に影響することはよく知られている。従って肉やミルクの脂肪酸組成は飼料に影響される。ALPの研究ではウシにある種の油脂(亜麻仁やヒマワリ)を与えると肉やミルクの脂肪酸組成が共役リノール酸やオメガ3脂肪酸が増えるなど改善される。こうした方法が既に採用されている。
(酪農王国だけに)