食品安全情報blog過去記事

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政府の委員会が初めてソフトドリンクの規制を提案した

Government panel recommends first-ever regulation of soft drinks
March 15, 2007
http://www.cseindia.org/AboutUs/press_releases/press_20070315.htm
科学と環境センター(CSE)は、インド医学研究評議会(ICMR)の会長であるNK Ganguly博士が議長を務める専門家委員会が、CSEのソフトドリンク中残留農薬検出を契機にソフトドリンク規制案を発表したことを歓迎する。
しかしながら提案された規制値は総量規制はないなど2006年のBureau of Indian Standards (BIS)基準の「各農薬について0.1 ppb、総量0.5 ppb」より遙かに緩いことなどを批判している


専門家委員会の勧告要約
Ganguly Report executive summary
http://www.cseindia.org/misc/pdf/Ganguly_report.pdf
勧告内容としては
1) 炭酸飲料の残留農薬ガイダンス値として個々の農薬について1 ppbを推奨。
2) ガイダンス値はα-HCH、β-HCH、γ-HCH、δ-HCH、DDT-R、クロルピリホス、マラチオン、エンドスルファンについて最初の三年間適用。新しい分析法や精製技術が開発されているので、この期間は炭酸飲料中の農薬についてのモニタリングは単一の評価済みの方法で厳格な品質保証計画のもとで行われるべき。
3) 食品安全問題については広範な事項について客観的なリスクアセスメ
ントとリスク評価、さらに透明性の高い効果的なリスクコミュニケーションが必要。
4) 炭酸飲料の摂取パターンデータが必要。
5) 各種集団毎に各種食品の摂取量データが必要。
6) 現行残留農薬状況について評価する国家的ワークショップを定期的に行うべき。
7) 農家や農薬販売業者における適切な農薬使用教育が必要。


(この件についてインドのマスコミが「ソフトドリンクに農薬が入っていることを政府が認めた」という見出しで報道している。)