食品安全情報blog過去記事

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尿による薬物検査をごまかすためにナイアシンを使う 5州、2006年1-9月

Use of Niacin in Attempts to Defeat Urine Drug Testing --- Five States, January--September 2006
MMWR April 20, 2007 / 56(15);365-366
http://www.cdc.gov/mmwr/preview/mmwrhtml/mm5615a2.htm
ナイアシンニコチン酸、ビタミンB3)はサプリメントして使われる以外に高脂血症や高コレステロール血症の治療用に処方される。ナイアシンの低用量での使用は副作用は少ないが高用量では皮膚が赤くなったりかゆくなったり、あるいはさらに重大な副作用がある。2005年米国中毒コントロールセンター協会年次報告書によるとナイアシンによる中毒は3,109件である。2006年にロッキー山中毒薬物センターRMPDCはナイアシンの非医療用使用による通報をいくつか受け取り、その記録を精査したところ、科学的根拠がないにもかかわらずナイアシンを尿検査をごまかす目的などに使っていることがわかった。ナイアシンの薬物検査逃れ目的での使用がどのくらいあるのかを調べるためにRMPDCはナイアシンの副作用報告を2006年1-9月までレビューした。自殺目的ではなく非医療目的でナイアシンを使用していたのは18人で、そのうち8人が薬物検査逃れが目的
と明言した。他に10人が薬物検査逃れである可能性がある。