Selenium supplements linked with increased risk for diabetes in 8-year study
9-Jul-2007
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2007-07/acop-ssl070307.php
大規模研究データの解析により、毎日200 microgのセレンサプリメントを8年間摂っている人々は、プラセボ群に比べて2型糖尿病になるリスクが高い。これはセレンサプリメントが皮膚ガン予防に効果があるかどうかを調べるための米国東部における大規模臨床試験（NPC）のデータからのものである。この研究からセレンサプリメントは有害である可能性が示唆される。
セレンは天然に土壌や食品に存在する微量ミネラルで、人体には極微量が必要である。セレンサプリメントはインターネットなどでいろいろな病状に効くとか水銀や鉛やカドミウムの毒性を減らすとか宣伝して販売されている。
著者は、「どのような単一の研究も科学的疑問に答えを出すことはできないが、現時点ではセレンサプリメントは2型糖尿病を予防するようには見えず、むしろリスクを増加させる可能性がある。作用メカニズムに関する知見は限られておりさらなる研究が必要である。しかしながらセレンサプリメントを多く摂ることは薦めない。」と述べている。
エディトリアルでは「サプリメントに関する悪いニュースがさらに増えた」としている。米国人の食事からのセレン摂取量は十分であり、さらにセレンサプリメントを摂ることは糖尿病を誘発する可能性がある。
いずれもAnnals of Internal Medicine 21 August 2007 | Volume 147 Issue 4より。
Effects of Long-Term Selenium Supplementation on the Incidence of Type 2 Diabetes Selenium and Diabetes: More Bad News for Supplements
雑誌の公式サイトからこの件に関するビデオニュースが提供されている。関連論文リストなども整備されている。
http://www.annals.org/
