食品安全情報blog過去記事

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飼料添加物として認可されているラサロシドの非標的飼料への交差汚染に関するCONTAMパネルの意見

Cross-contamination of non-target feedingstuffs by lasalocid authorised for use as a feed additive[1] - Scientific Opinion of the Panel on Contaminants in the food Chain
12/10/2007
http://www.efsa.europa.eu/EFSA/efsa_locale-1178620753812_1178652751622.htm
ラサロシドナトリウムはコクシジウム抑制剤としてニワトリ肥育用、産卵鶏養育用、シチメンチョウ用に最大125 mg/kg、休薬期間5日で認可されているポリエーテルカルボキシルイオノフォアである。非標的動物での中毒症状としては神経症状や心症状が報告されている。特に感受性が高いのはイヌ、雌牛、ウサギ、ウマである。ラサロシドを最大量含む飼料と10%交差汚染のある飼料に由来する暴露量は0.6 mg/kg体重/日で、これは実験動物でのNOEL 0.5 mg/kgを僅かに上回る。CONTAMパネルは非標的動物での交差汚染による有害影響は起こりそうにないと結論した。
ラサロシドは卵に高濃度検出され、最大量の飼料と2%交差汚染のある飼料を産卵鶏に与えた場合に暫定MRL 150 microg/kgを僅かに超過する。また反芻動物の肝臓にも望ましくない量が検出される。これらのことから、非標的動物での飼料の頻繁なモニタリングを薦める。
最悪シナリオによるヒト暴露量はADIを僅かに超える。交差汚染によるラサロシド暴露は希であることから消費者への有害健康影響はありそうにないと結論した。