食品安全情報blog過去記事

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英国の学校での健康的な食事推進事業について

スクールフードトラスト
School Food Trustと教育大臣は「百万人の給食」キャンペーンを始める
School Food Trust and Secretary Of State order meal for One Million
http://www.schoolfoodtrust.org.uk/news_item.asp?NewsId=100
学校で給食を食べる子どもの数を1日100万人に増やすためのキャンペーンを10月16日から開始。
10月3日に発表されたOfsted(教育水準監査院)報告に対応したもの。
学校で提供される給食を食べる子どもを増やすために、生徒をお客様として丁寧に扱う、食べるための時間と場所を与える、何故良い食事が大切なのか教える、保護者にも宣伝する、などを基本に活動する。


Ofsted報告書へのスクールフードトラストの対応
School Food Trust response to Ofsted report (03/10/07)
http://www.schoolfoodtrust.org.uk/news_item.asp?NewsId=98
School Food TrustはOfstedの発行した報告書を歓迎する。この知見は我々の、何故子どもたちが学校給食を食べないのかと我々の役割についての独自の情報を裏付けるものである。


報告書本文は以下
Food in schools
October 2007
http://www.ofsted.gov.uk/assets/Internet_Content/Shared_Content/Files/2007/oct/fdinschls_ehe.pdf
2006年9月に新しい学校給食基準が発効した。その評価を行った。
2005年3月にイギリス教育雇用省が学校での食事内容改善のための多数の規則を発表した。そして学校給食レビュー委員会が発足し学校給食基準を設定し、それが2006年9月に発効したものである。さらに料理研究家Prue Leithを長とするSchool Food Trustが作られてランチ以外の学校の食品についても大臣に助言を行うこととされた。
調査の結果、訪問した全ての学校で、提供されている給食は新しい基準に従ったものであった。調査では例えば朝食を摂らないで学校に来る子ども達のために朝食クラブを作ってサポートしているなどの活動が行われていることもわかった。
しかし新しい基準を導入してから、給食を食べる子どもの数は減っている。その理由は複雑で、子どもや保護者への新しい制度の説明不足だったり新しいメニューの宣伝不足、低所得家庭にとっての高いコスト、選択の自由がないことなどが挙げられる。また給食を食べる場所の広さや質、特にお弁当を持ってきた友達と一緒に食べられるかどうかなども影響がある。子どもたちは「良い食事」について理解はしているが行動にはなっていない。(家庭の経済的理由で)無料でランチを提供されている子どもたちは支払いをしている子どもたちとの違いが目立つので給食を利用しにくい。


The Independentの記事
健康的な食事のために学校を封鎖すべき、とLeithは言う
Key to healthy eating? Lock school gates, says Leith
17 October 2007
http://news.independent.co.uk/health/article3067238.ece
ランチタイムに子ども達が学校の外へジャンクフードを買いに行くのを防ぐために閉じこめておくべきだとSchool Food Trustの議長Leith氏は言う。

学校給食を食べている子どもは40%のみで、他は街中で買ったりお弁当を買ったりしている。
学校給食は約2ポンドで一部の家族にとっては大きな負担である。ただし多くの学校では援助がある。


お弁当といってもSchool Food Trust推奨の内容がこれ
http://www.schoolfoodtrust.org.uk/UploadDocs/Contents/Documents/example_packed_lunch_menus.pdf
野菜と肉類が入ったサンドイッチと果物と乳飲料がベスト、みたいな感じ
日本のこれ見たら驚くだろうな(普通じゃないけど)
http://blogs.yahoo.co.jp/kasumin_yorosiku
値段は一食あたり今1ポンド240円くらいなので480円といったところ。
日本だと給食費は1食200円前後だったかな(月額なのと学年により違う)。
本の学校給食制度は奇跡だ。これ以上何を望む?