食品安全情報blog過去記事

はてなダイアリーにあった食品安全情報blogを移行したものです

BfRは有機リン暴露とフルーツジュースの関連はないと考える

01.11.2007
http://www.bfr.bund.de/cm/208/bfr_haelt_die_aufnahme_von_organophosphatverbindungen_ueber_fruchtsaft_fuer_unwahrscheinlich.pdf
連邦環境保護局(UBA)による子ども環境調査パイロット研究で、検査した多くの子ども達の尿からごく微量の各種有機リン農薬代謝物が検出された。この暴露源として、果物の栽培に有機リン系農薬が使われていることから、フルーツジュースが原因ではないかと疑われている。BfRはこの声明と採用された方法について評価した。
この子ども環境調査は2001年から2002年の間に2-17才の子ども363人の尿中の有機リン農薬代謝物を調べたものである。このデータはドイツの子ども達を代表するものではない。
BfRはこの結果はフルーツジュースから有機リン系農薬に暴露されたという因果関係を示すものではないと考える。人体の暴露経路はいくつかあり、ジュースについても農薬や分解物の測定が必要である。UBAの声明は、フルーツジュース
から残留有機リン系農薬がほとんど検出されていないという公的モニタリングの結果と矛盾する。
従ってBfRは子どもの尿中に検出された有機リン系農薬代謝物がフルーツジュース由来であるとは言えず、原因究明にはさらなる調査が必要であると考える。