食品安全情報blog過去記事

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SCFCAHの2007年10月5日の会議の記録

SCFCAH - Toxicological Safety of Food Chain
Summary record of 5 October 2007
14-11-2007
http://ec.europa.eu/food/committees/regulatory/scfcah/toxic/summary05102007_en.pdf
ブラジル産とアメリカ産ピーナツのアフラトキシンなどの他にインド産グアガムのペンタクロロフェノールPCP)とダイオキシン汚染について。
グアガム粉末はグア豆から抽出される。食品グレードグアガムパウダーはジャムやゼリー、アイスクリーム、ソフトドリンク、プリンなどの多様な食品にゲル化剤や増粘材、結合材として広く使用されている。インドは世界のグア豆生産量の80%を生産し、特にパキスタン近傍地域に集中している。
2007年7月24日のRASFFで、スイス当局からインド産グアガムのダイオキシンPCP汚染が通知された。ダイオキシン汚染はPCPと関連するが、汚染経路はいまだ不明である。
通常グアガムにはダイオキシンが含まれる理由がないため、食用グアガムのダイオキシンについては最大許容濃度は設定されていない。植物油や植物由来飼料の最大許容量から、グアガムのダイオキシン濃度として0.75 pg/gを超えるものは許容できないと考える。食用製品には既に使用されていない抗真菌剤であるPCPについては、最大許容量は全ての食品について検出限界である0.01 mg/kgである。
RASFFによる通知後、加盟国は汚染されたロットの追跡とインド産グアガムの検査を行うよう支持された。汚染のあるグアガムが既に食品に使用されていた場合には、EU規制に従わない場合は回収すべきであるとされた。
グアガムに検出されたダイオキシンの最大濃度は738 pg/gで、多くのものは12-80 pg/gであった。汚染されていないグアガムは0.75 pg/gより十分低い量のダイオキシンを含む。
PCPについては、最も高濃度だったのは80 mg/kgで、ほとんどの場合は0.1-3mg/kgであった。汚染されていないグアガムのPCP濃度は0.01 mg/kg以下であった。
汚染のあったグアガム及び基準に合致しない製品は全て回収された。
インドでFVOがこの事件の調査を行っている(会合の時点では調査中)。
この事例について高度警戒態勢を継続する必要はないが、このような汚染事故は再びおこり得るので、食品業者は汚染されたグアガムが食品に入ることを予防するために必要な措置を執る責任がある。
この問題についてはFVOの視察結果が出次第再度検討する。