食品安全情報blog過去記事

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カフェインと妊娠

Caffeine and pregnancy
Andrew Wadge
January 21st 2008
http://www.fsascience.net/2008/01/21/caffeine_and_pregnancy
今日の新聞は、American Journal of Obstetrics & Gynecologyに発表された論文を受けて、一日たった2杯のコーヒーが流産のリスクを2倍にすると報道している。この研究では1063人の妊娠女性を観察して一日200 mg以上のカフェイン(コーヒーで2カップ以上)を摂っている女性の流産リスクが2倍になることを見いだした。
FSAが2001年に発表した現在の妊娠女性への助言は一日のカフェイン摂取量は300mg以下にするというものである。これはインスタントコーヒー約3カップであるが、他にソフトドリンクや食品や医薬品からのカフェイン摂取量を考慮する必要がある。
この助言は当時カフェインについてわかっていた生殖影響をCOTが評価したことに基づくものである。
COTは多くの不確実性があることを指摘し、そのためFSAは妊娠女性2500人を対象にした研究に出資した。この研究ではいくつかの不確実なことを明らかにすることにより、FSAに妊娠女性向けにより良い助言をするための一助とすることを目的にしている。この研究では全ての摂取源からのカフェイン摂取と妊娠の結果を調査している。カフェイン排泄速度は人により大きく異なり、そのことが妊娠中の作用に影響しているかもしれない。我々はこの点についても検討しており女性を「早い」又は「遅い」カフェイン代謝者に分類している。この研究は間もなく終わるであろう。
2007年12月の会合でCOTはカフェインの生殖影響について最近の研究をレビューした。このWengらの研究やFSAの出資した研究の結果を評価してから、FSAは現行の妊娠中のカフェインに関する助言を変更する必要があるかどうか決定する。
参照
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20070817#p8
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20061018#p5
http://d.hatena.ne.jp/uneyama/20060207#p10