食品安全情報blog過去記事

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葉酸、ビタミンBはハイリスク女性の心血管系イベントリスク削減と関連しない

Folic acid, B vitamins not linked to reduced risk of cardiovascular events in high-risk women
6-May-2008
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2008-05/jaaj-fab050108.php
JAMAの5月7日号に発表された論文。
これまで観察研究でホモシステイン濃度と心血管系疾患リスクに関連があることが報告され、葉酸、ビタミンB6、ビタミンB12又はそれらの混合物のサプリメントによりホモシステイン濃度が下がることがわかっていた。観察研究からはビタミンBのメリットが女性で大きいだろうと考えられたことから、42才以上の心血管系疾患(CVD)ハイリスク女性5442人を対象に無作為対照化試験を行った。参加者には葉酸2.5mg、ビタミンB6 50 mg、ビタミンB12 1mgを含む錠剤又はプラセボを与えた。7.3年間のフォローアップ期間に796人がCVDイベントを発症したが投与群とプラセボ群に差はなかった。また投与群の血中ホモシステイン濃度は対照群に比べて18.5%低下していた。
JAMA. 2008;299[17]:2027-2036
エディトリアルもある。
現時点ではCVD予防目的でのビタミンBサプリメントの使用は薦められず、血中ホモシステイン濃度の測定も意味はない、としている。
JAMA. 2008;299[17]:2086-2087