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ナトリウムと死亡リスク

RSSL Food e-news: EDITION 388: 14 - 21 MAY 2008より
Hillel Cohen et al.
Journal of General Internal Medicine
Sodium Intake and Mortality Follow-Up in the Third National Health and Nutrition Examination Survey (NHANES III)
ナトリウムの摂取量の多さは心血管系疾患やその他の全ての死因による死亡リスクを増加させず、低ナトリウムのほうは心血管系疾患やその他の全ての死因による死亡リスクを増加させる可能性がある。
心血管系疾患の既往症のない30才以上の8699人について平均12年フォローアッ プした。ナトリウム摂取量は<2.060g; 2.060 - 2.921g; 2.922 - 4.047g; 4.048 - 9.946gの4群に分けた。フォローアップ期間に1150人が死亡し、そのうち436人が心血管系疾患であった。ナトリウム摂取量が最小の群が最高の群より80%心血管系疾患による死亡が多かった。この結果は観察研究でありナトリウムの摂取量以外に関連する因子がある可能性があるが、FSAの行っているような全般的な塩分摂取削減政策の有効性に疑問を投げかけるものである。