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鉱物油汚染のあるウクライナ産ヒマワリ油について更新

Sunflower oil: contamination with mineral oil from Ukraine - Update
http://www.efsa.europa.eu/EFSA/efsa_locale-1178620753812_1178704296825.htm
Update - 27 May
ウクライナから6つのEU加盟国宛に出荷された鉱物油汚染ヒマワリ油の塚分析データを受け取って検討した。これらの検体は初期の限られたデータと一致して汚染が高粘度化合物のみであることを示している。他の汚染物質は検出されていない。そのような油への暴露は、望ましくないことではあるが公衆衛生上の懸念とはならないであろう。EFSAは初期評価を更新した。
EFSA statement on the contamination of sunflower oil with mineral oil exported from Ukraine
27/05/08
http://www.efsa.europa.eu/EFSA/Statement/contam_statement_sunflower%20oil_en%20final,0.pdf
ウクライナからギリシャ・フランス・イタリア・ポルトガル・スペイン・オランダに出荷された異なるカテゴリーの22検体の定量結果が5月21日にEFSAに提出された。原油で検出限界以下から7300mg/kg、ヒト食用油で検出限界以下から2000 mg/kgの鉱物油が検出されている。
直接食用とはならないヒマワリ油原油のクロマトグラムから、主に中鎖から長鎖炭化水素が存在し、最も多いのはC28-C31である。C25より短い炭化水素は総炭化水素中の約20%であるが、これらはヒトの食用にするための精製過程で除去される。精製油のクロマトグラムはC20-C40の範囲の(高粘度)高沸点直鎖及び分岐鎖アルカンの複雑な混合物を示す。さらにヒマワリ油に典型的な天然の直鎖アルカンも検出された。
精製ヒマワリ油のクロマトグラムに中程度から低度の粘度の化合物は見あたらないため、高粘度化合物のみが含まれることを示す。
結論
汚染ウクライナ産ヒマワリ油には高粘度鉱物油のみが含まれる。重金属やPCBなどのような汚染物質はない。暴露量は最も高濃度の場合(2000 mg/kg)で、体重60kgのヒトが毎日60g植物油を使用すると仮定してADIの約10%である。そのような油への暴露は、望ましくないことではあるが公衆衛生上の懸念とはならないであろう。