食品安全情報blog過去記事

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MRL設定を視野に入れた、農薬のヒト健康への累積及び相乗リスクを評価するための既存の方法論の適切性と、もし可能であれば新しいアプローチの同定に関するPPRパネルの意見

Opinion of the Scientific Panel on Plant Protection products and their Residues to evaluate the suitability of existing methodologies and, if appropriate, the identification of new approaches to assess cumulative and synergistic risks from pesticides to human health with a view to set MRLs for those pesticides in the frame of Regulation (EC) 396/2005
30/05/2008
http://www.efsa.europa.eu/EFSA/efsa_locale-1178620753812_1178712607885.htm
この意見はPPRパネルが自主的に選択したもので、2種類以上の農薬の複合リスク評価方法の評価と洗練について、である。
PPRパネルは化学物質のリスク評価は、個別物質であろうと複合であろうと理想的には個人の総暴露量に寄与する全ての暴露源(農薬、動物用医薬品、ヒト医薬品など)、経路pathway(食物、飲料水、住居、職業)、ルートroutes(経口、経皮、吸入)を考慮すべきだと考えている。しかしながら食品中の残留農薬以外の経路での暴露については一般的にデータがなく、さらなる研究が必要である。従って現時点ではPPRパネルは食品中残留農薬からの複合リスクアセスメントに限って検討する。
2種類以上の化合物の複合毒性には3つの形があり得る:用量相加、反応相加、 相互作用である。しかしながら複合毒性についての根拠や食品中に残留する農薬のリスクアセスメントにおける妥当性などを考慮した結果、PPRパネルは用量相加の影響に限って検討する。特に、食品中残留農薬の相互作用については完全に否定はできないが食品中に検出されるレベルでおこるという実験に基づく根拠はない。
PPRパネルは化合物を累積評価グループ(CAG)に分類することを提案する。構造や作用メカニズムや毒性影響などその他の分類基準によりグループ分けをする。検出限界以下の濃度の取り扱いや不確実性の問題なども検討している。いくつかの累積リスク評価の方法を説明し、いくつかの助言を行った。